イギリスの国立AI(人工知能)の研究機関は23日、急速に進歩するAIがもたらすリスクに、早急に対応するよう求める報告書を発表しました。
報告書をまとめたのは、AIとデータ科学を研究するアラン・チューリング研究所です。
研究所は、今後5年以内にほぼすべての重要な知的作業で人間を上回る「超知能AI」が出現する現実的な可能性があると指摘しました。
ただ、これは将来の予測ではなく、備えるべき可能性だと説明しています。
そのうえで、AIを悪用したサイバー攻撃や偽情報の高度化、人間による実質的な制御や監督が失われるリスクなどを主要な課題に挙げました。
また、AIを緊急停止させる「キルスイッチ」は単純な解決策にはならないと指摘し、最先端AIの開発を減速させるには、拘束力のある規制や国際的な協力が必要だとしています。
こうした中、イギリスのバーナム首相は22日の国連総会で、来年のG20(20カ国・地域首脳会議)の議長国としてAIを主要議題に据え、安全な開発に向けた世界共通の原則と基準づくりを進める考えを示しました。
また17日には、チャールズ国王がAI企業の幹部らを集めた会合で、「手遅れになる前に十分な制御手段が必要だ」と述べ、AIが悪用された場合の「存亡に関わる危険」に懸念を示しました。
