毎年、杜の都を音楽と熱気に包む「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」。支えているのは祭りを愛するボランティアの存在です。
仙台の秋の風物詩ジャズフェス。9月12日、13日と2日間にわたって開催。今年は35回目の節目の年でした。
初めて開催されたのは、1991年。当時は1日のみの開催で、9カ所のステージに25組、150人が出演。5千人が来場しました。
それから35年…。今年は870組以上、およそ5100人が出演。ステージ数も50カ所にまで増え、いずれも過去最多となりました。ジャズに限らず、ロックやポップス…。あらゆる音楽が杜の都にあふれました。
この2日間をひときわ特別な思いで過ごしたのが、実行委員長の小森未来さんです。
開催の1週間ほど前。こじんまりとしたジャズフェスの事務所には、大勢の人が。集まっていたのは、ジャズフェスの運営を担う実行委員会のメンバーで、無線機の使い方の確認など、開催に向けた準備を進めていました。
大学生
「(無線機は)初めて使うのでテンション上がっています」
高校生や大学生から70代まで…。幅広い年代の人たちが参加していますが、実は、全員がボランティア。小森さんも普段は会社員として働いています。
大学2年生(20歳)
「インスタグラムとかでジャズフェスって調べて募集やっているんだなと思って、大学生で時間もあるし、良い機会だから挑戦してみようみたいな感じで」
70代
「第一回から参加してます。生演奏がケヤキの下で聞けるというのが、やっぱりすごく楽しかったからそういうのを伝えたいというか」
小森さんがジャズフェスと出会ったのは、高校生の時でした。運営を担う実行委員が「かっこよく、楽しそうに見えた」といいます。
定禅寺ストリートジャズフェスティバル実行委員会 小森未来実行委員長
「今でも覚えています。大学に入ってすぐ、5月のゴールデンウィーク明けに実行委員になりたいですという連絡をして門をたたきました。分からないながらにやって、疲れた、頑張った、うれしかったという気持ちで、本番が終わった時には泣いている子供でした」
ジャズフェスを愛して20年以上…。今年初めて、実行委員長になり、およそ1年間にわたり、中心メンバーと一緒に準備を進めてきました。
定禅寺ストリートジャズフェスティバル実行委員会 小森未来実行委員長
「関わる人皆さんに楽しんでもらいたいし遠くから何かで知る人がいたら、こういう祭りあるんだなと知らない人にも知ってもらえたらうれしい」
年を重ねるごとに規模を拡大してきたジャズフェス。今年は2日間でおよそ73万人が訪れました。
観客や出演者に楽しんでもらうため…。35年間続いてきた歴史をつなぐため…。小森さんは裏方として奔走しました。
ジャズフェスでは、仙台のまち全体がステージとなります。東口エリアではコロナ禍以降、ステージが設けられていませんでしたが、今年復活。県内の高校生バンドが熱のこもった演奏を披露しました。
ボーカルの高校2年生
「こんなに大勢の人に見られてやることがほぼなかったので、本当に初めてくらいで本当に緊張したけど超楽しかった」
今年初めての取り組みも…。西公園で12日夕方に行われた、その名も「BONBONGROOVE!」。
音楽をより身近に楽しんでもらいながら、一体感を演出しようと企画されたもので、観客がジャズ調の音楽に合わせて盆踊りを楽しみました。
「盆踊りがすごく楽しくて、ずっと踊ってました」
「ジャンプした!」
そして13日夜。フィナーレが近づく勾当台公園では…。仙台市出身のプロサックスプレーヤー熊谷駿さんが演奏を披露。会場を熱気に包みました。
「すごく迫力があって情熱的な演奏ばかりですごかった」
「まちどこ歩いても色々な音楽を聞ける光景が非日常すぎて、まちを歩くだけで楽しいという体験が自分の中では新鮮で良い機会だった」
「音楽を楽しんでいる人がこんなにいるんだとい空気感というか、居心地の良さをすごく感じました」
定禅寺ストリートジャズフェスティバル実行委員会 小森未来実行委員長
「18歳で入ってから学生時代、社会人と長く続けているのでこのお祭りがないと私の人生はなかっただろうとも思いますし、これからも大事なかけがえのないものだということは間違いないです」
35年間、愛で支えられ、つながれてきたジャズフェス。これからも仙台のまちを音楽で彩ります。
