アメリカのトランプ大統領は11月の中間選挙を前に、医療保険の加入者およそ100万人に、1人あたり500ドル、およそ7万7000円を返金すると発表しました。
トランプ大統領:
30州の勤勉に働く約100万人のアメリカ人が、近く1人500ドルの払い戻しを受けることになる。小切手は自宅に送られる。
アメリカの医療保険制度「オバマケア」では、政府の保険取引所の運営費として保険会社から手数料を徴収し、その負担が保険料に上乗せされています。
トランプ政権は、前のバイデン政権のもとでこの手数料が必要以上に徴収され、少なくとも5億ドル、およそ770億円の余剰金が生じたと説明しています。
対象となるのは、政府が運営する保険取引所を通じて加入し、保険料の補助を受けていない人で、来月から小切手が自宅に送られます。
一方、民主党系の医療団体は、高騰する医療費の負担に比べれば500ドルの還付は「焼け石に水だ」と批判しています。
また、医療政策の専門家からは、現金による還付は「前例がない」としたうえで、余剰金が生じた背景にはトランプ政権がオバマケアへの加入を促す広報費を削減したことも影響したと指摘しています。
アメリカでは医療費の高騰が秋の中間選挙の争点の一つとなっています。
今回の還付とは別に、トランプ氏は前日にも、共和党が上下両院を維持すれば、成人のアメリカ国民全員に1人5000ドル、およそ77万円を支給する構想を打ち出したばかりです。
投票を前に相次いで現金給付策を打ち出す背景には、生活費の高騰に対する有権者の不満を和らげ、支持をつなぎ止めたい共和党の危機感がにじんでいます 。
