コメ余りによる価格の下落が懸念される中、政府は備蓄米を21万t買い戻す方針ですが、生産者・卸売り業者などからは、さらなる対応を求める声が上がっています。
【柏崎市 桜井雅浩 市長】
「値段は崩すことができない。農家の方々のプライドがかかっている」
柏崎市の桜井雅浩市長がこう話すのは、柏崎市の認証コシヒカリで、通常より3週間早く栽培された『米山プリンセス』について。
8月下旬に収穫され、厳しい基準をクリアした米山プリンセスは、新潟市の百貨店で9月2日から5kg7000円という価格で販売されているといいます。
一方で、コメ全体で見ると高まっているのが価格下落の懸念。
その要因となっているのが、去年の備蓄米放出などを背景に過去最大となったコメの民間在庫量です。
この状況に魚沼産コシヒカリの生産地で9月1日、卸売り業者などを招き開かれた懇談会では…
【卸売り業者】
「まず25年産を売らなければいけない。正直言って重い」
【卸売り業者】
「今年ほど新米に切り替わるのが憂鬱で、不安で、ということは、いまだかつてないような状況」
去年産のコメの在庫を抱える卸売り業者から厳しい現状が伝えられました。
「需給バランスが重要」との意見が相次ぐ中、鈴木憲和農水大臣が1日、去年放出した政府備蓄米59万tのうち、21万tを9月中に買い戻す方針を表明。
2日の有識者会議で正式に決定しました。しかし…
【卸売り業者】
「買い戻しの量が少なければ、27年産で減らさなければいけないところが増える」
生産者・卸売り業者から上がったのは「21万tでは少なすぎる」という声です。
【魚沼米対策協議会 久賀満 会長】
「在庫量243万tの中から21万t買い戻ししたとしても、基準とする在庫量180万トン~200万トンという幅の中にはまだまだ入らないので、それほど大きな緩和にはならないのかなと思っている」
さらに2日、農林水産省は来年6月末時点の民間在庫量の試算結果を公表。
買い戻し分を差し引いても、最大で283万tに達するとしていて、過去最大を記録した今年を40万tも上回る形です。
生産者や卸売り業者にとっては新米の季節を手放しで喜べない厳しい現実が続きます。
