日本の棚田百選に選ばれている岡山県美咲町の大垪和西地区で2026年も稲刈りが始まりました。実りの秋を迎えたものの、コメの価格の目安となる概算金が定まらない異例の事態に農家には困惑が広がっています。
山あいに広がる約750枚の棚田。黄金色に実った稲が次々と刈り取られていきます。
北山昇さんの田んぼでは娘婿の鈴鹿昭宏さん(60)がアキタコマチを収穫しました。26年は猛暑が続き水不足が心配されましたが、山からの水にも恵まれ実の付きは例年並みということです。
(コメ農家 鈴鹿昭宏さん)
「気候や山からの水の関係もあって、なんとか例年と同じくらいの実の付き」
実りの秋に喜ぶ一方、コメ農家には困惑が広がっています。
JA晴れの国岡山とJA岡山はコメを集荷する際に農家に前払いする「概算金」について、設定を当面見送り、代わりに一時金を支給する方針です。26年は全国的にコメがだぶつき、需要や価格動向が見通せないためです。
美咲町の農家・梶谷玉廣さん(73)は、肥料や燃料、農業機械などの費用が上がる中、コメの価格が下がれば経営はさらに厳しくなると話します。
(コメ農家 梶谷玉廣さん)
「去年(2025年)は1俵2万9000円ぐらいで卸していたが、生産コストは2万円はかかっている」
26年はコメ余りが深刻な上に、収量も多くなる見通しで、他の都道府県のJAでは概算金を25年より、2割から4割引き下げる動きが相次いでいます。
