サクサクの衣とホクホクのジャガイモの味が楽しめる、揚げたてのコロッケ。
その材料となるジャガイモについては今、アメリカ産の輸入解禁に向けた手続きが進んでいて、国内最大の産地・北海道は揺れています。
北海道・鈴木直道知事:
生産者、農業団体からは不安、反対ということで声が出ているという状況。
一方で、ジャガイモを大量に仕入れている飲食店からは期待の声も上がっています。
コロッケのマルヤ・下河原剛店主:
気にはなるよそりゃ、だってあんだけの大国の一番売れてる野菜でしょ。本当にこんな感じ、拝み拝みですよ。
訪れたのは、千葉・浦安市にある人気コロッケ店。
毎日10kgのジャガイモを使用しています。
カレーのトッピングとしても人気のコロッケは、1個70円で販売中。
しかし、物価高による原材料費の高騰で経営を圧迫しているといいます。
コロッケのマルヤ・下河原剛店主:
本当やめようかと思ったもん、店を。そんなひどかった。やるだけ赤字なんだから。
ジャガイモは時期によって仕入れ価格が上下するため、輸入解禁による価格の安定に期待を寄せています。
その一方で…。
コロッケのマルヤ・下河原剛店主:
僕だって商売だから、物(の値段)が下がるのはいいことだけど、値段が下がって苦しむのは農家の方だってすぐ分かるからね。そこはなんとかしてほしいよね。
日本では病害虫の侵入を防ぐため、生のジャガイモの輸入は原則禁止されていますが、2006年、ポテトチップ用に限りアメリカからの輸入が解禁されました。
そして2020年には、アメリカ政府がジャガイモの全面的な輸入解禁を要請。
これを受け、農水省はWTO(世界貿易機関)の協定に基づき、輸入解禁への手続きを進めています。
その中で農水省は8月、輸入にあたってアメリカと協議する必要がある病害虫21種類を特定。
これを踏まえ、9月18日、オンラインで説明会を開き、ジャガイモ生産者らを対象にリスク評価の結果を公表する方針です。
輸入に伴う病害虫への警戒感は、全国のジャガイモ生産量の8割を占めるポテト王国・北海道でも高まっています。
北海道・鈴木直道知事:
生産者、農業団体からは不安、反対という声が出ている状況。病害虫の侵入防止、そして国内の生産対策。こういったものが講じられない限りは輸入解禁は受け入れられない。
そうした中、農水省は1日、札幌市内で農業関係者向けの説明会を開催。
参加者は「種イモ生産地でもし(病害虫の侵入が)発生したら、全国にまん延する危険性もある。輸入解禁には反対という空気はあった」と話します。
農業関係者らが危惧する病害虫への対応について、鈴木憲和農水大臣は1日の会見で、「我が国の農業に悪影響を与える恐れがある病害虫が絶対に侵入することがないように、毅然(きぜん)とした姿勢で慎重に協議に対応してまいります」といった考えを示しました。
