北海道マラソン2026が8月30日、札幌市の大通公園発着コースで開催され、女子は新谷仁美(積水化学)が2時間24分14秒の大会新記録で優勝しました。初マラソンの不破聖衣来(三井住友海上)が2時間26分04秒で2位、竹山楓菜(TOTO)が2時間28分08秒で3位に入り、3人は2027年10月開催予定のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)出場権を獲得しました。
女子は新谷、不破、吉薗栞(天満屋)、萩谷楓(佐久陸協)の4人が序盤から先頭集団を形成。ペースメーカーを後ろに置くハイペースでレースを進めました。最初の5kmを17分28秒で通過した4人はその後もおよそ17分という速いラップを維持しました。25kmでは不破と新谷が同タイムで通過しますが、萩谷がここから遅れ始めました。
30kmを過ぎて新谷がペースを上げると、吉薗が遅れ始め、さらに不破も少しずつ新谷との差が広がりました。35kmでは新谷が不破におよそ30秒差をつけて独走状態を築き、そのままフィニッシュ。2009年の嶋原清子が持つ大会記録を56秒更新する2時間24分14秒の大会新記録で優勝を飾りました。不破は初マラソンで2位、竹山は終盤に追い上げて3位に入りました。
レース後の優勝インタビューで新谷は、支えてくれた人たちへの感謝を口にしました。「まずは、長い間お待たせしてしまったなということで、2年ぐらい走れなかったことが続いてしまって。それでも変わらずに支援してくださった周りの人たちに、まず感謝を申し上げます」
大会新記録については、「まずは大会記録ということで、最低限のところはクリアできたと思いますが、日本のマラソン界をしっかり世界にアピールするためには、24分で戦ってはまずいなというのが率直な思い」と語りました。さらに、「世界のトップで戦うためには、世界のレベルはちょっと前の男子並みに速いので、しっかり一人一人が厳しく、自分の目標に対してシビアに見て、20分を切っていろんな選手が走れるように、私も含めてしっかり切磋琢磨して頑張りたい」と、世界と戦う水準を見据えました。
レースについては、「とりあえず私は、楽しむということはできない人間なので、もう本当に緊張と恐怖という中でスタートして、走っている時もただただ怖いという思いで走っていた」と振り返りました。その上で、「今日のレースは練習通りだなっていうのを、42.195kmを走りながら感じていたので、さらに練習をしっかり積み上げていけたら、2時間20分を切って走れるところまで戻せるかなと思います」と今後の目標を語りました。後半に独走状態を築いた時の心境については、「とりあえず早く終わらせたいっていう思いで走っていました」と明かしました。
新谷が北海道マラソンに出場するのは、20歳だった2008年以来18年ぶり。当時のレースの記憶は「一切ない」としながらも、「北海道と言ったら、私はスープカレーのイメージがあるので、スープカレーを今食べたいなとただ思っています」と笑顔を見せました。
MGC、そしてロサンゼルス五輪への挑戦については、「緊張感を持って、さらに今日以上に恐怖が待ち望んでいると私は思っているので、その恐怖に立ち向かえるように、落ち着いて、大人な対応をしていきたいなと思っております」と話しました。
そして「今日は、本当にたくさんの応援ありがとうございました。走っている最中も、折り返してから、市民ランナーの人たちとすれ違うところがありますが、沿道だけではなく、自分たちがまだまだこれから先の道のりがある中で、私に応援をかけてくださって、本当に力をもらえたし、最後までペースを崩さずに逆に上げられることができたので、応援してくださった皆様ありがとうございます」とランナーや沿道の方、そして支援してくれている企業などへ感謝の意を述べました。最後に「これからも、いろんなわがままを言ってしまうんですが、横田コーチとともに頑張っていきたいので、横田コーチまたよろしくお願いします」と呼びかけました。
なお、男子は30km過ぎに跳び出した吉田響(サンベルクス)に37.6kmで湯浅仁(トヨタ自動車)、丹所健(Honda)、荒生実慧(NDソフト)の3人が追い付くと、41km付近でスパートした湯浅が2時間10分46秒で優勝。2時間10分55秒で2位の丹所、2時間10分59秒で3位の荒生とともに、MGC出場権を獲得しました。
