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奪われた幼いきょうだい3人の命 飲酒運転事故から20年 「子どもの写真を“遺影”と呼ばれることの辛さ」 現状は?空しく響く“飲酒運転ゼロ”の誓い【福岡発】|FNNプライムオンライン
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奪われた幼いきょうだい3人の命 飲酒運転事故から20年 「子どもの写真を“遺影”と呼ばれることの辛さ」 現状は?空しく響く“飲酒運転ゼロ”の誓い【福岡発】

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福岡市で幼い3人のきょうだいが、飲酒運転で命を奪われた事故。発生から20年という時間が経過した。事故を契機に法改正などが進む一方で、飲酒運転撲滅にはほど遠い現状も続いている。

「子どもの写真を遺影と呼ばれる辛さ」

福岡市東区の海の中道大橋。2026年8月25日、福岡県警の警察官が献花に訪れ、飲酒運転撲滅への決意を誓った。

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東警察署の岩見佑介署長は「飲酒運転撲滅を諦めずに、広報啓発、警察としては取り締まりを推進していく」と改めて飲酒運転撲滅を誓った。

同じ日に福岡市東区で開かれた『飲酒運転撲滅県民大会』。集まった約450人が“飲酒運転ゼロ”を誓うなか、会場には遺族の姿もみられた。

大沼かおりさん(49)。20年前のこの日、飲酒運転の事故に巻き込まれ、愛する我が子3人を失った。

「あれから私たちは、家族だったのに遺族と言われるようになり、子どものベストショットを遺影と呼ばれるようになりました。遺族と言われるたびに、子どもの写真を遺影と呼ばれるたびに、どれほど辛く。それを人にも『苦しい』と言うことができない日が続いたかということを胸に秘めて過ごしてきた」

「私の苦しみや悲しみが、いつか誰かを支える力になるのなら、この苦しみも悲しみも生かされる」とこの20年の辛さを訴えた。

3人の命を奪った“飲酒運転”事故

2006年8月25日午後10時過ぎ。福岡市東区の海の中道大橋。飲酒運転の車が、大沼さん親子5人が乗った車に追突した。

追突された車は橋から転落し、4歳の紘彬くん、3歳の倫彬くん、そして1歳の紗彬ちゃんの幼いきょうだい3人が犠牲となった。

亡くなった3人のきょうだい
亡くなった3人のきょうだい

飲酒運転をしていたのは当時、22歳の福岡市職員だった男。刑事裁判では、危険運転致死傷の罪で懲役20年の判決が確定した。

判決後、大沼かおりさんは記者会見で「これから続いていくはずの命が断たれたということが、どれほど大きな意味を持っているのか」と涙ながらに述べた。

PTSDを乗り越え再び福岡へ

大沼さんは事故の後、心的外傷後ストレス障害『PTSD』を発症し、福岡を離れて生活していたが、2025年、再び福岡に戻り、自身の体験を伝える活動を始めた。

初めての講演活動(博多高校・2025年7月)
初めての講演活動(博多高校・2025年7月)

その活動への思いについて大沼さんは「紘くん、倫くん、紗彬ちゃんのことを、この地上に生まれてきて笑顔いっぱい過ごしていた命があったんだよということを伝えたいなっていう思いで、その先に結果として飲酒運転がもたらす悲劇があって、その苦しみのなかで生活していかなければいけない人たちがいますよって」(7月のインタビュー)と話していた。

運転すると知ってアルコール提供 店の罰則も

事故から20年。飲酒運転に対する意識は変わったのか。朝倉市にある『焼肉ウエスト甘木店』。焼肉に加えてアルコールの注文も多いという。

海の中道大橋での飲酒死亡事故が契機となり2007年には、道路交通法が改正され、飲酒運転をした本人だけでなく、事情を知った上でアルコールを提供した飲食店などへの罰則が新設された。

熊野智久店長は「以前は飲酒運転をしないのは、お客様の責任という感じだったが、今はお酒を提供する側として飲酒運転をさせない。責任も感じている」と話す。

飲酒運転撲滅 ほど遠い現状

20年間で確かに変わった飲酒運転に対する意識。しかし福岡県警の大窪雅彦本部長は「県民の皆さんの願いである飲酒運転撲滅には、ほど遠いもの認識している」(本部長会見・8月10日)と嘆く。

警察によると福岡県内での飲酒運転の摘発件数は、2022年から増加に転じ、2024年11月には、自転車の『酒気帯び運転』も刑事罰の対象となったことで、2025年の摘発は大幅に増加した。

8月1日、福岡市南区で自転車に乗っていた高齢男性がバイクにはねられ死亡した事故。バイクに乗っていた男の呼気からは1リットルあたり0.79ミリグラムのアルコールが検出され、男は危険運転致死の疑いで逮捕された。

危険運転致死傷罪の適用にあたりアルコール0.5ミリグラムという数値基準を明確化した改正法が施行されてから、僅か11日後に県内で初の逮捕者が出たのだ。

飲酒運転ゼロには、ほど遠い状況が続く状況だが、大沼さんは、飲酒運転撲滅県民大会でも『命の尊さ』を伝えるため気丈に振る舞う。

「8月25日を撲滅大会の日にして下さっているという意味で、感謝の気持ちを述べようと去年は参加しました。でも毎年、その日に公の場で人前に立って話をするような日で、そんな気持ちで過ごせるかっていうと本当はそうではないです」

「本当はそうではないけれど、でも、福岡に戻って来て、それを求められているのであれば『お母さん少し頑張るからね』という感じですかね」(記者会見・8月21日)

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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