異例のルートで関東に接近している台風15号は、このあと関東に上陸する可能性が高まっています。

本来であれば帰省や行楽でにぎわうお盆休みですが、海水浴場が遊泳禁止になるなど各地で影響が広がっています。

列島に迫る台風15号は関東の太平洋側から上陸する可能性が高くなり、極めて珍しい“逆走台風”となっています。

異例のルートで、本州を横断する可能性も出ています。

11日の宮城・気仙沼市の海水浴場では、白波が押し寄せ、遊泳禁止の赤い旗が強風を受けてなびいていました。

東から西に進む逆走台風がお盆休みを直撃する中、山の日の祝日の11日、各地では大きな影響が朝から出ていました。

午前中から雨が強まったのが、台風から離れている北海道や東北地方です。

午前11時過ぎの北海道・釧路市では、大粒の雨が降りしきっていました。

同じ時間帯の青森・八戸市でも、激しい雨がアスファルトをたたきつけていました。

午前10時ごろの岩手・岩泉町でも、台風の影響による激しい雨が降っていました。

台風が接近する中、町内では朝から対策に追われていました。
避難所を開設する準備が進められ、飲み水や椅子やテーブルなどが用意されていました。

岩泉町は2024年8月に逆走台風が岩手県に上陸した際に、町内にある日本三大鍾乳洞の1つ龍泉洞に大きな被害が出ました。

当時、洞窟の通路から濁流があふれ出し、しばらく営業できないほどの被害を受けました。

一方、台風が上陸すれば観測史上初となる茨城県。
大洗町の海では大きな白波が次々と押し寄せ、台風が迫りつつある状況だということを物語っていました。

雨がぱらつく港では、漁船同士をロープで固定し、波に流されないよう対策がとられていました。

一方で、漁港近くの食堂では、お盆期間中ということもあって駐車場はほぼ満車の状態となり、店内は地魚を食べるお客さんでにぎわっていました。

ランチを楽しみ外に出ると天気が一変し、激しい雨が降り出しました。
店から走って車に向かう人たちの姿が見られました。

また、大洗港から北海道の苫小牧港に向かうフェリーは、11日と12日の運航がすでに欠航となっています。

お盆休みの帰省ラッシュを直撃した台風。
混乱が広がっています。

東京・羽田空港では、欠航便専用カウンターに多くの人が列を作っていました。
大きなワンちゃんと一緒に並ぶ人も見られました。

窓口では振替便を相談するなど、対応に追われていました。

佐賀空港へ向かう予定だった人たちは「夕方4時半の羽田から佐賀行きで、ネットで見てすぐ欠航とわかった。ボタンが押せない、振り替え便のカウンターに来た方が正確かと思い来た」と話し、夕方の福岡空港行きの便へ変更しましたが、子どもたちからは「帰りたいです」との声が聞かれました。

全日空では、羽田空港を発着する便を中心に国内線で58便が欠航し、約1万1000人に影響が出る見通しです。

帰省ラッシュ真っただ中の東京駅でも、台風による影響が出始めていました。
駅のホームには大きな荷物を持った人や家族連れなどで列ができ、次々と新幹線に乗り込んでいきました。

カメラに手を振って新幹線に乗り込む女の子や、車内からも別れを惜しむ女の子の姿が見られました。
最後はブラインドを閉め始めるちょっとおちゃめな一面も。

帰省や行楽地へ向かう楽しい時ですが、台風の進路を心配して予定を変更した家族は「帰るのがきょうの夜だったが、ひょっとしたら新幹線が止まるかもしれないということで、新幹線の便は早くして今から帰ることにしました」と話しました。

JR東日本によりますと、東北新幹線は11日、遅れや運休が発生する可能性があるということです。

台風の影響を受けながらも夏休みのレジャーを楽しめる場所がありました。
静岡・南伊豆町です。

遊泳注意の黄色い旗が立てられる中、ライフセーバーも波に目を光らせ、海で泳ぐ人たちの姿が見られました。

台風の接近を心配していた海の家の関係者は「本当にもう狙ったように来たので、被害がなければ一番いいけど、やっぱりお客さまが来てくれるのが一番ありがたい」と語りました。

午後になり、台風の接近に伴い各地では雨と風が強まり出しています。

千葉・銚子市の情報カメラのレンズには、雨粒がたたきつけられていました。

観光地として人気の犬吠埼灯台の関係者は、この状況に「昨日の方がやっぱり台風の影響受けていた。台風の吹き返しがこれから来るのと、通過時点だと私たちの方向は危険な範囲なので私たちも帰宅しなきゃいけないんですけど、今のところは視界がある限りはまだ穏やかかな、今から荒れてくるかなって感じは受けます」と翻弄(ほんろう)されていました。

灯台で傘をさしている観光客。
時折吹く強い風で、傘がひっくり返る場面もありました。

雨や風が強まったりと不安定な天気が続いていました。

台風15号から遠く離れた東北地方でも雨と風が強まっています。

青森・八戸市で見られたのが、強い風によって雨が横に流される場面です。
台風の影響が広い範囲で出ています。

午後2時半ごろの東京・お台場では、強風で傘が壊れそうになった親子。
お母さんが傘を閉じ、親子で頭を押さえ、ぬれながら歩いていきます。

3人組の女性たちは1つの傘をみんなで持ち、完全に傘がひっくり返ってしまう人も見られました。

台風15号は、このあと関東に上陸する可能性が高く、茨城県に上陸すれば観測史上初めてとなります。

11日に開催予定の江東花火大会の会場である荒川砂町水辺公園に行ってみると、「花火大会は中止となりました」の案内を手にしたスタッフの姿がありました。

全席指定で椅子席やベンチ席などが用意されているため、日中から場所取りをしなくていいのが売りの花火大会ですが、準備していた席の撤去作業が大急ぎで行われていました。

花火大会会場近くの焼き肉店は、花火大会の前と後で予約が入っていたといいますが、中止の決定に嘆き節です。

炭火焼肉ホルモンナカジ・中地聡店長:
花火終わってから来る予定のキャンセル…6件。仕入れの量も結構たくさん取っていたというのが現状。新鮮なものを仕入れているので、そのへんが残念かなと…。

東から西へ列島を横断する異例のルートを進む台風15号の影響は、長野・松本市のリンゴ農家にも及んでいました。

西村幸則さん:
これがシナノリップでいま一番最盛期です、収穫の。今回の台風が今までにないような進路を通るから、落ちやすいリンゴもあるのでできるだけ収穫してとっちゃおうと。

真っ赤に色づき、収穫の最盛期を迎えたリンゴ。
台風が直撃する前にと、大急ぎで収穫が始まっていました。

西村幸則さん:
せっかく1年かけて色づいて玉も大きくなりました。農家には痛手になります。

台風15号は11日夜にも茨城県に上陸する可能性が高く、その後、本州を東から西へ横断する見通しで影響が長く続く恐れがあります。

最新の情報に注意が必要です。