8月6日。81年目の原爆の日を迎えた特集です。
被爆者なき時代が近づき、若い世代への継承が課題となる中、様々な場所で取り組みが始まっています。
【平和への誓い こども代表】(2026年)
「平和とは、誰かから与えられるものではなく世界中の人々で創り上げるものです。こどもでもある私たちも、その一員として平和への一歩を踏み出します」
6日の平和記念式典で「平和への誓い」を述べたこども代表。
被爆者の平均年齢は86.66歳で生の声を聞ける機会が少なくなる中、若い世代が動き始めています。
今年4月にNYの国連本部で始まったNPT再検討会議。
外務省から派遣されていた高校2年生の石丸さんと林さん。
【発表するふたり】
「核兵器の破壊力に対抗する最も強力な手段は軍事力の強化ではなく、互いに築き上げる信頼です」
現地で平和活動をする同世代とも交流し意見を交わしました。
【ノートルダム清心高校2年 石丸陽菜さん】
「他の国の方々も『小さな一歩でもいつか大きな力になる』というのを信じて活動しているということを聞けたので、それが私たちのこれからの活動にすごく後押しになる言葉だった」
帰国した彼女たちは、今年初めて公募された原爆死没者名簿の記帳者にも応募。
これまでは被爆者が担当してきた記帳ですが今年から若い世代が亡くなった被爆者の名前を記し始めました。
【ノートルダム清心高校2年 林沙羅さん】
「私たちが少しずつでも思いをつなぐのが大事だと思っていて自分で行動できることをうれしく思う」
県外への働きかけも強化しています。
広島市は、関東から修学旅行で広島を訪れる学校を増やす取り組みを始めました。
夏休み中、関東の教師を広島市へ招待。生の被爆証言を聞くなど実相にふれてもらっています。モニター校になると児童・生徒ひとりあたり3000円の補助も出ます。
平和学習の方法など教師の情報交換の場にもなっています。
【参加した教師は】
「他校の先生方の取り組みを聞くことで、そういうやり方、切り口があるんだという。大変参考になりますね」
教育委員会も動き始めました。
毎年、平和記念式典で行われる平和への誓い。
こども代表の2人は、広島市の小学6年生の中から学校で書いた作文をもとにまずは、20人に絞られます。
去年の式典後、その20人に声をかけ、広島市教育委員会は新たな試みに挑戦。
ボランティア活動です。
爆心地に近い本川小の資料館で被爆の実相を学び、自分たちで調べ、考え、訪れる人にガイドとして伝えるというものです。
【広島市教育委員会指導第一課 石中伸弥指導主事】
「発信の拡充というところをもっとしていきたいというところで、学校の外で自分たちの平和への想いを伝えていきたいという思いで考えさせていただいた」
メンバーは中学生になった今年、その経験をもとに、自ら新たなボランティアグループを結成していました。
その名前は…。ワンボイス。
【平和への誓い こども代表】(2025年)
「ワンボイス、たとえ一つの声でも学んだ事実に想いを込めて伝えれば変化をもたらすことができるはずです」
この言葉は、去年の「平和への誓い」を作成するにあたりみんなで考え、紡ぎだしたメッセージでした。
そして去年の「平和への誓い」の英語版を世界に発信することにしたのです。
向かったのは平和公園。こどもたちが考えたのはSNSでの発信です。
【撮影】
「せーの」「ワンボイス」
【渡部凛さん】
「今、ほかの国も戦争をしている国もあるからこういう動画を作ってその国の人たちに届いたらいいなと思います」
【清水琉成くん】
「インターネットというものは本当に世界中のどこにでも伝わるものなのでなるべくたくさんの人に伝わればという思いで平和への興味のきっかけになってくれれば」
【広島市教育委員会指導第一課 石中伸弥指導主事】
「子どもたちの感覚でこうすればもっと広がるんじゃないかというところをすごく考えているなと思うと、こんな具体的な形となって活動してくれてるとは思ってはいなかったのですごくうれしい」
きっかけさえ作れば、子どもたちは大人の想像の枠を超えて自ら、平和を創り上げています。
