大きな被害となった今回の熊本地震、原因は活断層が動いたためとみられています。東海3県でも、こうした危険な活断層は数多く存在しています。
■地面には長い亀裂…高速道路も“分断”
熊本地震の発生から3日目。取材班が現地で目の当たりにしたのは、目を疑う光景でした。1階部分が完全に崩れた住宅。崩れた屋根に、車が押し潰されています。

住民男性:
「マジでつぶれとるやん、ヤバって思って。なんか…うるってくるような感じでした。生まれてずっとこの実家で暮らしてきたので」
当時、男性の家族3人が家の中にいましたが、全員無事だということです。
住民男性:
「幸運ですよね。すごいことだと思います」

大きく2つに割れ、上下にずれた高速道路。周辺では、道路や畑を切り裂くような亀裂が高速道路まで続き、道路を分断しています。
■「活断層の危険」東海3県にも
今回の地震は、活断層が横にずれたことで引き起こされたとみられていますが、大地震を引き起こす断層は東海3県にも多くあります。

岐阜県本巣市の根尾谷断層は、今から130年以上前の1891年(明治24年)、濃尾地震を引き起こしました。
マグニチュードは8.0、7000人以上が犠牲となった大地震。近くの資料館には、当時の痕跡がそのまま残されていて、地層の断面のずれを間近で見ることができます。

根尾谷断層地震断層観察館の館長:
「このずれは、約40秒でずれたといわれています。40秒間で地面がずれて、その間揺れ続けているというのはすごいエネルギー。この辺りは当然大きな被害ですし、名古屋城も漆喰が崩れたり壁がひび割れたり、そんな被害が写真として残っています」

訪れた人たちも、今回の地震は人ごとではないようです。
中学生ら:
「今起きてもやばいと思うのに、昔起きてとてつもなかったんだろうなと思いました」
「こんなことがあったんだなって、昔にあってびっくりしました」
■活断層の地震「どこで起きても不思議はない」
地震の研究を行う名古屋大学の鷺谷威教授は、内陸の活断層の地震は「日本列島に住んでいる限りはどこで起きても不思議ではない」と話します。
3Dの地図上に赤い線で描かれているのが、東海3県の周辺にある主要な活断層です。

鷺谷教授:
「岐阜県から三重県にかけてつながる『養老-桑名-四日市断層帯』、おそらく1586年に天正の大地震がここで起きたのではないか」
鷺谷教授によりますと、東海3県を含む中部地方や近畿地方は、活断層が多く集まっている場所だといいます。
その上で「すべての大地震を起こす活断層が特定できている訳ではない」として、大地震がどこで起きるかを事前に特定するのは難しいと話します。
この地域に甚大な被害を及ぼすと予測される南海トラフ地震と、断層地震の関連性については…。
鷺谷教授:
「南海トラフ地震が起きる前後に、内陸部でも大きな地震が起きるということが、経験的にいわれています。大地震はいつどこで起きるかわからないので、いつ不意打ちされても大丈夫なように備えをしていくことが大変重要です」
日本列島の中でも東海3県は活断層が多い地域で、特に岐阜県に多く集まっています。

鷺谷教授によりますと、根尾谷断層帯や養老の断層帯、また下呂市から中津川市に延びる阿寺断層帯など、過去に大きな地震が発生した断層は、再び発生する可能性があるということです。
過去に大きな地震が起きていない断層も注意が必要です。特に、知多半島から東濃地域の屏風山・恵那断層帯、猿投断層帯は、地震発生の可能性が高いということです。

