戦争の記憶を語り継ぎます。戦没者の遺族が「語り部」として自身の経験を語る定期講話会が7月30日、岡山市で開かれました。
◆父親の記憶は「遺骨」の帰還 命を落とすだけではない戦争の悲惨さ
(父親が戦死した塩出裕衛さん)
「私の知る父の記憶は、唯一遺骨が帰還したことだけ」
戦争の記憶を語るのは総社市の塩出裕衛さん(82)。生後3カ月で父親が出征し、再び会うことのないまま戦死したといいます。塩出さんは、残された家族の辛さ、寂しさを通して平和の大切さを訴えました。
(塩出裕衛さん)
「戦争の悲惨さは爆弾や銃撃で命を落とすだけではない。家族の時間を奪う、子供から親を奪う。子供から未来を奪う。目に見えない悲しみこそ本当の恐ろしさ」
◆「定期講話会」を通して子供たちに戦争の記憶を語り継いで欲しい
この定期講話会は戦没者の遺族などでつくる岡山県遺族連盟が、「語り部」の育成を目的に2026年度から始めたもので、今回で2回目です。
2026年で戦後81年、人口の9割が戦後生まれとされています。遺族連盟は定期講話会を通して語り部の経験を積んでもらい、今後、学校や地域で開く講話会で、子供たちに戦争の記憶を語り継いで欲しいとしています。
◆「本当は、苦労は話したくない…」それでも塩出さんが語り部を始めた理由
(塩出裕衛さん)
「本当は、苦労は話したくない。だけど今をなくしたら書物でしか戦争を伝えられないと語り部を始めた」
定期講話会は26年度はあと2回開かれる予定で、県遺族連盟は孫世代や次世代の語り部育成にも力を入れていきたいとしています。
