事故防止に向けた独自の取り組みです。岡山市の運送会社が大型トラック用の新しい運転シミュレーターを導入し、事故減少の効果が現れています。
◆3面のモニターで道路、気象状況、夜間といった様々な状況に加え事故が起こりやすい場面もシナリオ化
運転シミュレーターが導入されたのは岡山市中区の運送会社、OkaSyoです。
大型トラックと同じ大きさの運転席と3面のモニターが備えられていて、高速道路や一般道、雨や雪、夜間といった様々な状況が再現されます。交差点の混雑や工事現場など事故のリスクが高い場面もシナリオ化されていて、実際の運転環境に近い体験が可能です。
◆開発した吉田郷史さん「迷惑をかけたらだめだと急いで焦ってぶつけるのは多い」
(OkaSyo 吉田郷史さん)
「ここで大渋滞が起きている。待たせていることで焦って起こす事故は多い。気持ちを落ち着かせて操作する練習ができる。トラックは大きいので、迷惑をかけたらだめだと急いで焦ってぶつけるのは多い」
◆シミュレーター導入後半年で全体で26.8%、新人ドライバーでは38.5%事故が減少
340人のトラック運転手が働くOkaSyo。2025年9月の導入からの半年は、前の年の同じ時期と比べ全体で26.8%、特に新人ドライバーでは38.5%事故が減っているということです。
(OkaSyo輸送事業本部 物流情報部 辻雅史次長)
「非常にリアルなので、事前に路上を走る前に危険予知ができ、感覚をつかむ効果がある」
◆トラック運転手とプロのレーサーの二刀流ドライバー「応援してもらった分、開発で会社に貢献」
このシミュレーターを開発したのは自社のトラック運転手、吉田郷史さん(30)、プロのレーサーとしても活躍する二刀流ドライバーです。
(OkaSyo 吉田郷史さん)
「西日本でシリーズ年間2位になれたのは両立して走れたおかげなので、応援してもらった分、シミュレーター開発で事故を減らし、会社に貢献しようと考えた」
◆“二刀流”の経験が注がれている運転シミュレーター 今後は後進の育成も
吉田さんはこれまでにトレーニングの一環でレース用のシミュレーターを制作していましたが、トラック用を手掛けたのは今回が初めてです。レーサーとしての7年と、トラック運転手としての約5年の経験がこのシミュレーターには注がれています。
(OkaSyo 吉田郷史さん)
「パッと見て、車体をどう動かしたらいいか、新人だと分からない。ここにウイングが半分空いているトラックがある。ここへ大型トラックが行くと角に当たってしまうのでここへは近寄らない。今から行くところに軒が出ていないかなどあらかじめ見ておく」
OkaSyoでは今後もこの運転シミュレーターを利用して事故防止を図るとともに、吉田さんの後進の育成にも取り組みたいとしています。
