GoToキャンペーン「急がば回れ」中止求める

新型コロナウイルスの感染者急増を受け、東京都医師会の尾崎会長は緊急会見の中で「GoToキャンペーンを一度中断するという決断をしていただけないか」と話した。

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東京都医師会・尾崎治夫会長:
10月1日から東京のGoToトラベルキャンペーンが始まりました。これは私の目の錯覚かどうかはわかりませんが、この2週間後ぐらいからどうも感染が全国的にも増えているような気がいたしております。
従いまして、政府からの色々なお話もありますが、私はやはりGoToキャンペーンに入って東京に来る方・東京から出る方が多数増えてきたということが「影響はない」という話ではないんじゃないかというふうに思っているところでございます。
日本医師会の中川会長もはっきりした根拠はないけれども、やはりGoToキャンペーンがある程度影響してるんだろうと。私もはっきりとした根拠はもちろん疫学者でもありませんし、言えませんが、やはり人の移動はどんどん活発になったことが影響してるんだろうというふうに思っております。

また、これを受けて尾崎会長は以下の「GoToキャンペーンに対する提言」を発表した。

・急がば回れ、特に感染が多い地域に限定してでも一時中止の決断を。
・マイクロツーリズム 近場に限定
・遠方への旅行の際はPCR検査や抗原検査をパッケージに

東京都医師会・尾崎治夫会長:
急がば回れという言葉があります。やはり今の感染症が激増している状態を放っておけば、結局は国民の方も心配になってあまりGoToに行かなくなるんだろうと思ってますし、ですからここで一度、中断するという決断をしていただけないでしょうか、というふうに一つは考えております。

東京「危険な状態」 3連休の過ごし方に注意

加藤綾子キャスター:
東京都医師会の尾崎会長の口調からは強い危機感を感じましたが、会見のポイントです。

・このまま抑制できないと4週間後の東京では1日の感染者が1020名になる
・危険な状態


危険な状態というのは、毎日500人の新規感染者の状態が続くと東京で逼迫する医療体制がもたなくなるのではないかということでした。

また、会見では11月21日からの3連休での注意点についても挙げられた。

・身近な人以外となるべく会わない
・5人以上の会食をしない
・人と話す時は必ずマスクをする

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
やはり医療現場に一番近しい医師会の先生方が、医療提供体制の逼迫、これからさらにそういう危機感が増すということを感じられて、非常に適切な表現で我々が行うべきことついて、また政府に対しても提案をしました。当然のことだと私も思います。

加藤綾子キャスター:
今手を打たないとやはり危険な状況になってしまうというところは二木先生も同じ考えということですね。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
こういう感染症は今すぐ手を打っても明日から減るわけじゃないですよね。10日、2週間先に影響が出るわけですから、今すぐ手を打たないとダメだということです。

(「イット!」11月20日放送分より)