富山県と県教育委員会は22日、県立高校の再編で、富山西、大門、伏木の3校を2031年3月で閉校とする方針を示しました。
学校関係者や地元住民からは「さみしい」「地域の衰退につながる」などの声があがっています。

【富山西高校の地元では】
富山市のファボーレ近くにある富山西高校。1924年に県婦負農学校として開校し、100年以上の歴史があります。現在の全校生徒は284人。フェンシング部は8月、インターハイに出場する強豪校です。
しかし、直近5年間の志願倍率は0.72倍。22日、2030年度末で閉校となる見通しが示されました。

*富山西高校2年生
「なくなるんだ…と思って悲しい。校舎や先生に感謝を忘れずに過ごしていきたい」

*富山西高校3年生
「3年間通ってきた、なくなるのが寂しい。(高校再編で)選択肢が広がるので、そういった分にはよい」

*富山西高校2年生
「100年の歴史もある、部活も強い、だから単純に悲しい。閉校しても、歴史を受け継いでいってほしいので(後輩たちに)伝えていきたい」

現在行われている体育や芸術、家庭、情報などの専門科目の学びは富山商業高校に設置される未来探究ハイスクールを中心に引き継がれる予定です。

*地元住民
「地元民としては寂しい」

*地元住民
「歴史のある高校だったけれど…寂しくなる」

富山西高校の近くにある呉服店。卒業した多くの生徒たちがこの店で成人式の振袖を借りています。

*富山西高校近くにある きものブティック乃奈 角内太朗社長
「若い人たちが街から離れるということは地元企業としても街としても損失が大きい。お店の前を毎日高校生が通っている。若い子たちが(和文化に)触れる機会が減ることはすごく痛い」

【大門高校の地元では】
1985年開校、富山県内の県立高校で最も新しい射水市の大門高校。23日朝、特別授業で登校した340人あまりの全校生徒を対象に集会を開き、閉校の方針を伝えました。
そのうえで、今後、落ち着いた教育活動に務める学校側の対応を保護者に知らせる文書を生徒に配布したということです。

*大門高校 石黒光弘校長
「生徒に影響を与えることを避けたい。教職員は皆同じ意見。生徒には落ち着いて せっかくの学校生活を精一杯成長できるようにがんばってほしい」

*大門高校後援会 奈田安弘会長
「大変、惜しい。校歌も合唱。男子生徒と女子生徒の。珍しいと思う」

保護者や周辺自治会で結成し、目玉のカリキュラムの一つ、海外視察の支援などにあたってきた後援会。15年に渡って会長を務める射水市議の奈田安弘さんです。高校再編は止むを得ないとする一方、落胆の色は隠せません。閉校、その時まで、学校と生徒を見守り続ける決意です。

*大門高校後援会 奈田安弘会長
「生徒の衝撃が少ないようにしていかなければならない、もう2年募集がある、倍率が低くなっては困る。学校側と話をして進めていきたい」

【伏木高校の地元では】
1927年、伏木町立商業高校として創立した伏木高校。来年100周年を迎えます。

*伏木校下自治会連絡協議会 山崎泰邦会長
「(同窓会などで伏木高校が)来年100周年を迎える準備を進めていた、毎回のように(閉校になるかもしれないと)話題になっていた」

同窓会長で、伏木校下自治会連絡協議会の会長を務める山崎泰邦さん。志願倍率が大きく下回る状況が続いていたことに危機感を募らせ、OBなどで高校の魅力向上策を話し合う検討会を立ち上げたばかりでした。

*伏木校下自治会連絡協議会 山崎泰邦会長
「募集(志願)状況を見ても、学級が維持できない数しか集まらないのが続いていた。(閉校の)名指しされる可能性が高いと思っていた」

そして、地元住民が懸念しているのは、地域の衰退です。能登半島地震で大きな被害を受けた伏木地区。伏木高校の生徒が側溝の泥出しや、公費解体跡地でのヒマワリの種まきなど復旧・復興に携わってくれているといいます。

*伏木地区で洋品店を営む 高畑直樹さん
「地域のイベントであったり、いろんな活動に欠かせない存在だった。震災で町内の3割くらいの人が転居した。空地ばかりになった。人が減っていき、高校生が町に見えなくなるというのは、追い打ちをかけるようなもの、衰退の一途をたどるような気がしてならない」

*伏木地区で和菓子店を営む 越村淳平さん
「(閉校したら)街全体が寂しくなる、震災の関係も工事がまだ続いている。ひとつ明かりが消えた、やっぱり寂しい」

*伏木校下自治会連絡協議会 山崎泰邦会長
「ようやく復旧にたどり着くと(思っていた)。ようやくできたカサブタが取れてしまったような、大変かなという気持ち」

【県立高校再編に私立高校は】
今回の富山県立高校の再編を私立高校はどうみているのか。
高岡向陵と新川の2校を運営する荒井学園の理事長は、県立、私立の枠組みを超えた魅力づくりの競争に拍車がかかると指摘します。

*荒井学園 荒井公浩理事長
「県立、私立という枠組みではなく、双方にとってチャンス。県はそれぞれの学校の魅力化を発表している。さらに独自色を出していかないと遅れを取る可能性。県民にとってみれば、県立も私立も子どもが行きたい、保護者が行かせたい学校に。少子化の中で、より魅力的な学校が選ばれる切磋琢磨と思っている」

富山テレビ
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