カンボジアを拠点とする匿名・流動型犯罪グループ・いわゆる「トクリュウ」のリーダー格とみられる男が逮捕されました。
「トクリュウ」は若い世代が関与するケースも多く、大阪の高校では25日、騙されないための特別授業が開かれました。
■カンボジア拠点のトクリュウグループ・リーダー格の男が逮捕
タイの空港で警察官に囲まれる男。動揺する様子は見られず、大人しく警察官の指示に従い、両手をポケットに突っ込みながら歩いていきます。
詐欺の疑いで逮捕された自称・製造業の菅原孝文容疑者(31)。カンボジアを拠点とする特殊詐欺グループの「リクルーター」と「かけ子」のリーダー格と見られています。
警察によると、菅原容疑者は、おととし、何者かと共謀して警察官などになりすまし、「暴力団組員があなた名義の携帯電話を使っている」などと言い、北海道小樽市の男性(64)から100万円をだまし取った疑いがもたれています。
菅原容疑者のグループによる被害額は、少なくとも1億3000万円にのぼり、メンバーは日本とカンボジアに数十人ずついるとみられています。
その特徴が「匿名・流動型犯罪グループ」です。
■トクリュウ犯罪で検挙された6割が14~29歳の若い世代
警察庁によると、去年「トクリュウ」によるものとみられる主な犯罪で検挙された人のうち、およそ6割が14歳から29歳の若い世代。
関西でも和歌山市内のリサイクルショップに侵入し、スマートフォンやゲーム機およそ300万円相当を盗んだ疑いで、指定暴力団山口組系組員の神川将一容疑者(29)ら6人が逮捕されましたが、実行役とみられる3人は10代から20代の若者でした。
神川容疑者は「トクリュウ」の指示役とみられ、闇バイトで実行役の少年らを募っていたとみられています。
■「騙されない為の教科書」とは? 教育現場で新たな取り組み
若い世代が闇バイトで犯罪に加担するケースが増えている中、教育の現場では新たな取り組みも進んでいます。
真剣な表情で授業を受けているのは高校2年生の生徒たち。その机の上を見てみると、置かれていたのは「騙されない為の教科書」。
IT大手DMMのグループ法人が、全国の高校や少年院などに無償で配布しているもので、配布部数は100万部を超えています。
■闇バイトや詐欺の手口をマンガで紹介
若者が巻き込まれやすい闇バイトやSNS詐欺の手口や対策などをマンガで分かりやすく解説しているのが特徴です。
音楽フェスに行くお金が必要になった場面で、高額バイトのSNS投稿につられて応募してしまいます。しかし、犯罪だと気が付いてやめようとすると…
【特殊詐欺犯】「断ったら個人情報をばらまくぞ。チクったら自宅に押しかけて家族ごと消す」
【少年】「やりたくないけど家族が…もうやるしか…」
■勝手に巻き込まれて少年院へ…
【ハッシャダイソーシャル・佐々木貴大さん】「抜けられなくなる構図が作られてしまうんですね。助けてほしいと思っても巧妙に大人の人たちは声をかけてきます。少年院にくる子たちって、8割が詐欺やドラッグ。基本、指示役ではなく実行役です。勝手に巻き込まれて(少年院に)入ってしまう子が非常に多い」
授業を受けた生徒は…
【高校2年生】「怪しいと思ったら近くの大人に相談しないとダメだと思った」
【高校2年生】「金は時間と自分の能力をかけて稼げばいいだけなので、簡単に稼ぐのは違うと思った」
若い世代の身近に迫る闇バイトの脅威。正しい知識を身に付けることが大切です。
(関西テレビ「newsランナー」 2026年6月25日放送)
