北海道・江別市で、当時20歳の男子大学生が集団暴行を受け死亡した事件。
25日、事件の発端とされる川村葉音被告に懲役30年の判決が言い渡されました。
事件は、2024年10月、北海道・江別市の公園で起きました。
当時20歳の大学生・長谷知哉さんから別れ話を切り出された八木原亜麻被告が、友人の川村葉音被告に相談。
これを受け、川村被告が「殴るから来い」と長谷さんを呼び出します。
その後、川村被告と八木原被告は、知人である16歳から18歳の男4人とともに長谷さんを暴行し、金品を奪ったとされています。
事件発覚後、川村被告と八木原被告らは出頭。
全員が強盗致死などの罪で起訴されました。
5月から札幌地裁で始まったのは、川村被告と当時18歳だった滝沢海裕被告、そして当時16歳の少年の裁判です。
初公判で検察は、6人による暴行は2時間以上に及んだと指摘。
裁判では、長谷さんの姉が出廷し「変わり果てた姿で顔は原形をとどめずパンパンに…どんな気持ちで死んでいったんだろう…友人や家族に会いたかっただろう…会いたい、返してほしい。本当に心が壊れる」と弟を亡くした思いを語りました。
一方、川村被告は6月5日の裁判で、遺族に対し震えた声で「大切な家族の命を奪ってしまい、本当に申し訳ありませんでした」と謝罪しました。
さらに「社会に出られる確率はほぼないと思っている」などと話し、厳しい判決への覚悟をにじませました。
その一方で、事件当日については「主犯格の男が勝手に暴力を始めたので関係ないと思っていた」などと述べていました。
これまでの裁判で、いずれも起訴内容を認めている3人。
また、札幌地裁も「強盗致死罪が成立する」との判断を示したため、裁判は刑の重さが最大の争点となっていました。
検察側は川村被告に対し、事件の原因を作り出した、厳罰が不可欠などとし、無期懲役を求刑。
また、滝沢被告には懲役20年、当時16歳の少年には懲役10年以上15年以下の不定期刑を求刑しました。
対する川村被告の弁護側は「計画された犯行ではない」などと偶発的な事件と主張。
また、滝沢被告らについても従属的な立場だったなどと主張していました。
そして迎えた25日の裁判。
札幌地裁は川村被告に対し「事件のきっかけを作ったといえる」とする一方で、「特に主導したとはいえず、長谷さんが死亡したことへの関与は限定的」などとし、求刑より軽い懲役30年を言い渡しました。
また、滝沢海裕被告に対しては「ライダーキックと言って飛び蹴りをし、犯行を助長した」などとして、求刑どおり懲役20年の判決。
当時16歳の少年には、求刑より軽い懲役9年以上13年以下の不定期刑を言い渡しました。
判決が言い渡された瞬間、川村被告と滝沢被告の表情が変わることはありませんでした。
裁判長は3人に対し、「あなたたちはとんでもないことをしたということになります。どういう償いができるか考えてみてください。それぞれ長さは違いますが、時間がありますからゆっくり考えてみてください」と話しました。
この事件を巡っては今後、主犯格とみられる男と八木原被告ら残り3人の裁判が行われる予定です。
