53歳で会社員を辞め、カツサンド専門店を開業。オープン初日は開店前から行列ができ、わずか1時間あまりで完売しました。

■行列ができるカツサンド専門店

名古屋市北区にあるカツサンド専門店が「カツサンド、タバタ」。

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客の目当ては、「ヒレカツサンド(オリジナルソース)」(918円)や「ヒレカツサンド(味噌)」(918円)です。ほかにもサルサソース味やカレー味もあり、全部で4種類を展開しています。

店を営むのは、会社員から一念発起して店をオープンした田畑敏さんと妻の由絵さん。53歳で新たな人生を歩み始めました。

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グランドオープン当日の午前3時。外はまだ暗い中、すでに仕込みが始まっていました。

敏さん:
「先週のプレオープンのとき、開店から約2時間で完売してしまったので、今回もう少し多めに用意しようと思っています」

初日ということもあり、どれほど客が来るのか分からないまま仕込みを開始。最初に取りかかったのは、ふわふわとなめらか食感が特徴の「たまごサンド」(540円)です。

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由絵さん:
「黄身は生クリームみたいにホイップした状態までやわらかくするので、ふわふわ食感になります」

由絵さんは、かつてイタリアンレストランでケーキなどのデザート作りを担当していました。その経験をたまごサンド作りにも応用。このひと手間が、究極のふわふわ食感を生み出しています。

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看板メニューのカツサンドに使うソースにもこだわっています。

由絵さん:
「野菜のソースをブレンドしています。甘いけど少しスパイシーで、野菜の味がするオリジナルソースです」

オープン初日に用意したのは、あわせて150個でした。

■夫婦を支えた腎臓移植と人生の転機

会社員だった敏さんが53歳で新たな挑戦を決意したのには、ある出来事がありました。

敏さん:
「腎臓の移植手術を受けたんです。どうしようか悩んでいたときに、妻が『私の腎臓を使えばいいじゃん』って言ってくれて」

長年の不摂生がたたり慢性腎不全を患っていた敏さん。2024年に由絵さんから腎臓の提供を受け、移植手術を行いました。手術は無事成功し、現在は日常生活を送れるまでに回復しています。

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敏さんは、2カ月の入院生活が人生を考え直すきっかけになったといいます。

敏さん:
「これからどう生きていこうかと考えた2カ月でした。妻に相談したら『やりたいことをやった方がいい』と言ってくれました」

残りの人生は好きなことに挑戦しようと決断した敏さんは、若い頃から好きだったカツサンドの専門店を始めました。

■開店1時間でまさかの完売

オープン当日の午前8時半。開店の1時間半前にもかかわらず、すでに客の姿がありました。

客:
「早めに来て並んだ方が買えるかなと思って。売り切れる前に来ました」

店のSNSを見て、この日を楽しみにしていたといいます。その後も次々と客が訪れ、開店10分前には30人以上の行列ができました。

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敏さん:
「本当にうれしい。夢がかなっている瞬間です」

午前10時。グランドオープンとともに、夫婦の第二の人生が幕を開けました。

客:
「プレオープンのときは来るのが遅くて買えませんでした。早く帰って食べたいです」
別の客:
「プレオープンのときはずっと並んでいたので、空いた頃に行こうと思ったらもう完売でした。今日は早めに来ました」

この日は、前回買えなかった人たちも多く訪れていました。目立ったトラブルもなく、順調なスタートに見えましたが。

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敏さん:
「ロース売り切れです」
客:
「味噌とオリジナルをください」
敏さん:
「申し訳ありません。味噌はもう売り切れてしまいました」

オープンからわずか30分で、次々と商品が売り切れに。そして開店からわずか1時間。カツサンドもたまごサンドも完売するという想定外の事態となりました。

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並んでくれたにもかかわらず、商品を届けられなかった不甲斐なさに2人は落ち込みます。

敏さん:
「本当に反省しています。ありがたいなと思う反面、本当に反省しかありません」

失敗も大切な経験。この悔しさを次への力に変えて。

敏さん:
「なんとか期待を裏切らないように頑張ります」

大きな試練を乗り越えた夫婦の挑戦は、多くの人に支えられながら始まったばかりです。

東海テレビ
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