42年前に滋賀県で起きた強盗殺人事件のやり直しの裁判で、検察が有罪を主張しないことがわかりました。
阪原弘さんは、1984年に滋賀県日野町で起きた強盗殺人事件で無期懲役が確定し、服役中に病死しました。
阪原さんの遺族らによる再審請求でことし2月に裁判のやり直しが決まりました。
そして、検察はきょう(6月19日)、弁護団や裁判所との協議の場で、阪原さんの有罪を主張・立証しないと明らかにしたということです。
関西テレビ「newsランナー」では冤罪事件の取材を続ける水本翔記者と阪原弘さんの長男、阪原弘次さんに話しを聞いた。
■担当記者「検察の方針に驚いた」
【水本翔記者】
これまで警察は日野町事件の冤罪は絶対に認めないという強固な態度でしたので、今日の検察の方針に驚いたのが正直な感想です。
ご遺族の阪原さんと弁護団もようやく安心ができて、笑顔がとても印象的な1日でした。
証拠の捏造ともいえる事態が明るみに出ても検察は何年も抵抗を続け、結局有罪の主張を行えるだけの証拠はなかったわけです。
■手を合わせて有罪立証するなと願っておりました
【阪原弘さんの長男、阪原弘次さん】
検察官が今から方針を説明しますと言ったとき、私はもう手を合わせて有罪立証するな。有罪立証するななと願っておりました。
「検察官が有罪立証しません」と言ったとき、本当嬉しくって、思わず妹を見ましたら泣いておりました。思わず手を出して握手をしました。
妹と握手したのは、おそらくこれが初めてあったと思います。
■「本当にごめんやで。これで許してね」
吉原功兼キャスター:お父さんの弘さんは無実を訴えて服役中にお亡くなりになりました。お父さんに、この結果どういうふうに報告されますか?
【阪原弘さんの長男、阪原弘次さん】
父ちゃんやったで。これで、父ちゃんは無罪になるんやで。
生きてるうちに助けたかったけど、こんな形で、なってしまったけど、本当にごめんやで。これで許してね。それを父の墓前で祈りたいです。
■衆院通過した再審法改正案「参議院で修正を」
吉原功兼キャスター:弘次さんは、冤罪被害者を救うという活動もされています。いま国会で議論されています再審法改正の議論について、この動きを受けてどんなふうにお考えでしょうか。
【阪原弘さんの長男、阪原弘次さん】
日野町事件は“引き当り捜査”におけるネガフィルムの開示によって捜査側の不正が明らかになり、再審開始が確定しました。
衆議院を通過した法案は、証拠の開示に対して万全ではありません。
ぜひ参議院において修正を加えていただいて、冤罪被害者が救われる法案にしていただきたい、そのように思ってます。
■参議院の審議で法案の不備埋めて
政治ジャーナリストの青山和弘氏は「二院制の意義」が問われると話しました。
【青山和弘氏】「自民党で再審法改正を訴えてきた人はまだまだ法案に不備があると言っている。
法案は衆議院を通過して、参議院に審議が移ったが、日本は二院制なのだから、参議院の審議で、法案の不備を少しでも埋めるという努力が国会にとって必要」
(関西テレビ「newsランナー」2026年6月19日放送)
