北陸新幹線の延伸ルートについて、国交省はきょう(6月19日)、8つのルート案の費用対効果の試算結果を公表しました。
それによると、費用対効果は「1」を上回れば「投資に見合う」と判断されるところ、「東京―新大阪間全体」で見たところ、福井県小浜市から京都市内を通る「小浜・京都ルート」が最も高くなりました。
一方、まだ着工されていない「延伸区間のみ」の試算では、「滋賀県の米原駅まで延伸し、新大阪までは東海道新幹線に乗り換えるルート」が最も優位に。
自民党と維新は結論を出せるのか。まだ議論は続きそうです。
延伸ルートは2016年に当時の与党のプロジェクトチームで「小浜・京都ルート」に決まりましたが、物価高による建設費の高騰や地元の反対、新たに与党となった維新の提案によって、議論が再開されていました。
■費用対効果「新大阪―東京」で見ると「小浜・京都」延伸区間のみは「米原」優位
6月19日午後2時ごろから開かれた、自民と維新による与党の北陸新幹線整備委員会では、現在開通している敦賀駅よりも先のルートについて、再検証している8つの延伸案の費用対効果を試算した結果が公表されました。
今回は敦賀駅以降の「延伸区間」のみに絞った従来の試算に加え、東京から新大阪間の全線開業で見た場合の値が算出されました。
費用対効果は「1」を上回れば投資に見合うとされていますが、東京-新大阪は「小浜・京都ルート」が「1.1」で最も高いと評価されました。
一方、「延伸区間」に限ると、滋賀県の米原駅を通る「米原ルート」のうち、米原駅で東海道新幹線に乗り換えるルートが最も高くなっています。
■自民・維新の議論は「平行線」か
「区間全体」と「延伸区間のみ」で異なるルートが費用対効果で優れているという結果が出る中、自民党と維新の議論は“平行線”をたどっているようです。
自民党の西田昌司共同委員長は委員会後の記者団の取材に対し、「費用対効果はあくまで一つの要素」と述べ、ヒアリングした利害関係者の意見を尊重する考えを強調しました。
一方、維新の前原共同委員長は「個別評価を大切に考えたい」と述べ、東京ー新大阪間を一体に評価した値よりも、従来の「延伸区間のみ」で評価した値を重要視する考えを示しました。
与党は今の国会中にルート決定したい考えで、次回は京都府知事と京都市長にヒアリングを行う予定です。
■与党同士で…続く延伸ルート巡る議論 JR西などは「小浜・京都」支持
北陸新幹線の延伸ルートは、与党(当時は自民・公明)のプロジェクトチームが2016年に「小浜・京都ルート」に決定しましたが、物価高で建設費が膨らんだことや京都市内から反発の声が相次いだことなどから未だ着工に至っていません。
さらに、去年の参院選京都選挙区で、「小浜・京都ルート」の再考を公約に掲げた維新候補がトップ当選したこともあり、ルートの再検証が行われていました。
一方、これまで、JR西日本などの運行事業者や滋賀県などの沿線自治体の首長にヒアリングが行われましたが、「小浜・京都ルート」を求める声が相次いでいます。
