花や昆虫の写真の表紙が特徴的な、ショウワノートの「ジャポニカ学習帳」は誰もが一度は目にしたことがあるだろう。
(関連記事:ジャポニカ学習帳に「昆虫シリーズ」が復活…虫が苦手な子への工夫もされていた)
そんなジャポニカ学習帳を使った面白い試みがTwitterに投稿され、話題となっている。
それがこちら。
じゆうちょうの聖地巡礼したときの写真。#なんでそんな画像持ってんだ選手権 pic.twitter.com/UXH2NvV2RX
— じゆうちょう (@sugoijiyu) October 20, 2020
じゆうちょうの聖地巡礼したときの写真。
このコメントと共にTwitterに投稿されたのは、表紙に色鮮やかな花などが見えるジャポニカ学習帳。「聖地巡礼」という言葉もあり、実際に表紙の花が撮影された場所を訪れて、表紙と重ね合わせているようにも見えるが、よく見ると…

実は、表紙の写真部分を綺麗に切り取ってかざしていただけなのだ。初めてこの画像を見た瞬間、筆者も違和感を覚えつつ見事に騙されてしまった。
Twitterに投稿したのは「じゆうちょう」(@sugoijiyu)さんで、他のユーザーからは「自分だけの自由帳ですね」「一瞬どっちか分からなかった」などの声があり、約3万9千件のいいね、約1万1千件のリツイートがつき話題となっている。(11月12日現在)
表紙に写真が載っている、ジャポニカ学習帳の特徴を生かした画像の数々だが、そういえば標識の表紙はなかった気がする。実際にはどのようにして撮影場所探しをしているのだろうか? 作り方と合わせて、投稿者の「じゆうちょう」さんにお話を伺った。
娘の自由研究の題材探しで思いつきました
ーーなぜ作ろうと思った?
もともとは2019年に娘の夏休みの自由研究の題材を探している時に思いつきました。
ーーどうやって作っているの?
まず表紙と中身をカッターで切り離し、同じ要領で表紙と裏表紙も切り離します。表紙の写真を切り抜き、裏面を割りばしで補強して完成です。

ーー本物のジャポニカ学習帳とだまされた人は多かった?
半ば冗談で「聖地巡礼」という書き方をしていたので、騙された人が多いのかなと思います。
ーー場所はどうやって探している?
最初からどこに行くと決めているわけではなく、ふらふらと散歩して題材を選びます。

雪景色や食品サンプルがお気に入り
ーー花以外を選んだ理由は?
いろいろと試してみて、どこまでやったら違和感があるか試すためです。意外と馴染んでいるのもまた魅力です。
ーーお気に入りの1枚を教えて
本物ではありえないような雪景色や食品サンプルが好きです。
ーーこれからどんな場所に行きたい?
季節に応じた場所に行ってみたいです。
ーー反響についてどう思う?
反響について嬉しく思います。今後も新作出していきたいです。

始めは娘さんの題材探しとして思いつき、現在はふらっと散歩しながら撮影しているという「じゆうちょう」さん。話を聞くと、とても楽しみながら画像を投稿していることが分かった。
一方で、ジャポニカ学習帳を販売するショウワノートはこの投稿についてどう思っているのか? お話を伺った。
話題にしていただけることはありがたい
ーーネットで話題になっていることについてどう感じている?
小学生向けの商品ですので、節度ある範囲内で楽しんでいただくことは問題ありません。話題にしていただけることはありがたいと思います。
ーー例えば今後、標識を表紙にする可能性はある?
1978年より「自然を大切にしよう」というコンセプトのもと、表紙の自然写真を独自に撮影してまいりましたので、コンセプトを変えることがない限りありません。
ーーこれまでの題材は全て花か虫なの?
発売当初の1970年頃は魚や鳥、カエル、とうもろこし、柿など、様々なものを扱っていました。

表紙が印象的なだけに、撮影場所を探し当てたのかと騙された人もいて話題になった今回の投稿。ジャポニカ学習帳本来の使い方ではないものの、ショウワノートは節度ある範囲内で楽しんでいただくことは問題ないと寛大だった。
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