エアコンに関して国の省エネ基準が2027年から変わり、エアコンの価格が大幅に上がる見通しだ。
エアコンの「2027年問題」。
このため、夏を前に購入を検討する人が増えてきているという。

暦の上では5月5日は「立夏」、夏の始まり。
家電量販店にはエアコンを買い求めに客が訪れていた。
「去年も暑かったけれど今年はもっと暑くなると自分では思っていて、もう我慢できないと。来年になると値段が高くなるということであれば今年買った方がいいのかなと」(エアコンを購入した男性)
「例年と比べ非常に多く来店し、早期に買い求めるお客様が多いです。体感としては(去年の)1.5倍から2倍増えている」(ヨドバシカメラ マルチメディア札幌 大内伸海さん)

国の調査によると1996年、北海道でのエアコン普及率は15.1%だった。
それから30年ほどが経過し、ウェザーニュースの調査では2025年に普及率は59%にまで増えている。

そして今直面しているのが、エアコンの「2027年問題」。
2027年4月から家庭用エアコンの「省エネ基準」が厳しくなる。
資源エネルギー庁は脱炭素社会に向けて省エネが進められるとしていて、光熱費の面でも14畳向けのエアコンでは年間1万2600円安くなるとみている。

しかし一方で心配なのがエアコンの価格が上がってしまうこと。
「シンプルかつ低価格帯のモデルが省エネ基準を現状満たしていないので、販売・製造が中止になるといわれている」
「高性能モデルと低価格のスタンダードモデルを比べると10万円以上変わってしまう」(いずれも大内さん)
新たな基準を満たさない低価格のエアコンの販売・製造が禁止されるわけではないが―。
「メーカーが新たに省エネ性能の基準で低価格のモデルを販売する話は出ていないので、このままいくと高性能かつ高単価なモデルのみが市場の流通になってしまう」(大内さん)

すでにエアコンを設置している家では2026年に買い替えたほうがいいのだろうか。
「10年以上使っている場合、修理パーツの製造も完全になくなってしまう。近年購入した場合はそこまで急いで購入する必要はない」(大内さん)

また、購入する場合は暑さが本格化する前に動くのがいいかもしれない。
「現状(設置の)工事業者の空きはあるが、本体が2027年問題で(エアコンは)全国的に非常に売れているので、希望機種によっては用意するまでに時間がかかる場合が増えてきている」
「なるべく早いお買い求め、または工事が初めての場合は見積もりを勧める」(いずれも大内さん)
気象庁はこの夏、道内の気温が高めになると予想している。
自宅のエアコンがいつ製造されたのか、早めにチェックし早めに検討するのがよさそうだ。

エアコンの買い替えを検討した方がいい人、慌てなくてもいい人。それぞれのポイントを解説する。

ヨドバシカメラの大内さんによると、買い替えを検討した方がいい人は、自宅のエアコンが製造から7~8年以上経過している場合だ。
製品寿命が近いことに加え、古いモデルは部品がなくなっていくため、故障しても修理ができなくなる。さらに2027年問題で買い替え時の価格も上がるため、この夏のうちに検討した方がいいかもしれない。
一方、慌てなくてもいい人は、製造から6年以内の比較的新しいエアコンを使っている場合。メーカーの部品もまだあり、修理も可能だという。
2027年の春から急に高いエアコンしか買えなくなるというわけではないが、古いエアコンよりも新しいタイプの方が電気代を節約できるという面もあり、総合的に判断することが大切だ。