砂で巡る“情熱の国”スペイン 鳥取砂丘砂の美術館で第17期展開幕
「いくらでも見るところがあり、飽きない」、そう語るのは砂の美術館の総合プロデューサーの茶圓勝彦さんだ。
4月24日、鳥取市の「鳥取砂丘砂の美術館」で第17期展『砂で世界旅行・スペイン』が開幕した。
闘牛、フラメンコ、そして世界遺産。
“情熱の国”スペインの歴史と文化が、19点の精巧な砂像として展示されている。
世界遺産と天才建築家の軌跡を砂像で ガウディ没後100年の節目に
今回のテーマに「スペイン」が選ばれた背景には、2026年という年が持つ特別な意味がある。
天才建築家、アントニ・ガウディの没後100年にあたる節目の年だ。
ガウディが生涯をささげ、140年以上にわたって建設が続く未完の教会建築、世界遺産「サグラダ・ファミリア」。
この展覧会では、その壮大な建築が砂像として再現されている。
高さ約6メートル、幅約9メートルという大作で、扉や装飾の細部に至るまで緻密に表現されている。

スペインの歴史的転換点「グラナダ陥落」を砂像で再現
展示されている19点の作品は、スペインの歴史や文化を幅広くモチーフにしている。
なかでも注目を集めるのが、スペイン帝国の歴史を象徴する「グラナダ陥落」だ。
イスラム勢力を降伏させたカトリックの王に宮殿の鍵が渡される歴史的な場面を、躍動感あふれる群像で表現している。
スペインの黄金時代に至る歴史の転換点が、砂という素材によって生き生きと立ち上がっている。

「圧倒的なスケール」 世界トップレベルの技巧で来場者を魅了
開幕初日から、多くの来場者が足を運んだ。
「もう、感激して圧倒されるスケールにすごいなと思ってびっくりしています」と語る来場者がいれば、「開館の日に合わせて日にちを調整してきょうきました」「どこからこんなにたくさん砂を集めてきたのかと思う」と話す来場者の姿もあった。
開幕を心待ちにしていたファンが砂の美術館に集まった様子がうかがえる。
「世界のトップレベルの技巧がしっかりと仕込まれている。いくらでも見るところがあり、飽きない、それが砂像の魅力。情熱を持ってしっかりと見てもらいたい」と、総合プロデューサーの茶圓勝彦さんは、展示への思いを語る。

何度見ても飽きない砂の世界を
「砂で世界旅行・スペイン」は、鳥取砂丘砂の美術館で2027年1月3日まで開催される。
スペインの歴史・文化・建築を砂という素材でどこまで表現できるか。
その問いへの答えが、鳥取砂丘のそばで静かに、しかし圧倒的な存在感をもって来場者を待っている。

