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子どもたちが楽しく過ごす保育園。
その保育園でこの春、新しい制度が本格的に始まりました。
その名も「こども誰でも通園制度」。
親が働いていなくても保育園に時間単位で通園できる制度です。
しかし…。

【1歳半の子の母】
Q:「こども誰でも通園制度」という制度をご存じでしょうか?
A:「いや知らないです」
【10ヵ月の子の父】
A:「知らないですね」
【10ヵ月の子の母】
A:「知らないです」制度はどんなものなのか。

現場や専門家の声は?
新制度を考えます。

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今回は4月から本格スタートした「こども誰でも通園制度」についてです。
まずは、国が始めたこの「こども誰でも通園制度」を改めてご紹介します。
保育園などに通っていない6カ月~3歳未満の子供が、親が働いていなくても保育園に通園できるというもので、手続きをすれば月に10時間まで1時間300円で利用できます。

すでにこれまで、保育園には「一時保育(一時預かり)」という制度がありましたが、実施主体が自治体ではなく国という点。
利用時間が圧倒的に短く利用料金が安いなど違いがあります。
ただ大きく違うのは、この「目的」なんですが、ここを誤解している人が多いと言われているんです。

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子ども誰でも通園制度をどんなときに利用したいか街の人に聞くと…。

【1歳半の子の母】
「家事をゆっくりしたいとか、後は1人時間がほしいとかというときに買い物だったりとかも使えたらいいなと思います」
【11ヵ月の子の母】
Q:すでに利用したことのあるこちらのお母さんは…
「2時間でも自分の時間が作れるのですごい助かっています」

制度の目的について2年前から試行的に先行実施をする広島市の担当者は…

【広島市幼保給付課 濱田智範 課長】
「こども誰でも通園制度というのは、お子さんが保育園に通われることでそのご家庭にいるだけでは得られない様々な経験をそこで体験、経験をしていただくことで、その子供の成長を応援する制度というような目的で実施しているという違いがあるということになります」

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目的は、「一時預かり」は保護者のリフレッシュ、急用、病気…などに対し、「子ども誰でも通園制度」は、子どもが集団生活に慣れ、成長や育ちのために設けられた子供のための制度なんです。
ただ、すべての保育園がこの制度の受け入れを実施しているわけではなく、まだ一部にとどまっています。
子供を迎え入れる保育業界を取材しました。

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府中町にあるこちらの園には、350人の園児が通います。
この春、制度への参加を決めました。

【認定こども園つばめ 久保田貴八郎 園長】
「私は画期的だと思います。過去にありませんので。子育ては今まで家庭で、お父さんお母さんがするもんだと言われていたと思うが、このこども基本法の中から国民全員でみんなで子育てをしていこうでないかと。日本国の異次元の少子化対策というのが本気で取り組まれているんだなと」

こちらは国が作ったもので、「こども誰でも通園制度」の運用専用のシステムです。

【認定こども園つばめ 久保田貴八郎 園長】
「国がこんなシステム作るなんて私たちもびっくりしてますし」

このシステムを通して、利用者は電子申請で利用者登録をし、その後、利用したい施設を選び、面談を予約。
面談後に予約して利用します。
面談では性格や、アレルギー、病歴などを把握することも多く預かる側も責任を伴います。
こちらの園では、食事はなしにして、9時~11時の2時間限定で月に2日、定員5人の予約枠で4月末からスタートさせます。

一方、都市部の広島市では制度不参加の園も目立ちます。
この園を含め5つの施設を運営する堀江さんは、参加を見送りました。

【「くうねあ」堀江宗巨 代表取締役】
「一時預かりも十分対応できていない状態なので、誰でも通園制度を手を挙げててですね、する余裕がもう全くないという状態で、もともと現状の定員に空きがないので、一時預かりをさらに加えてやっていくという部分がスペース的にも人的にもないということですね。広島市の人口集中エリアにおいてはほぼほとんどの園ではね、空きもないし余裕もないので難しいかなと思いますね」

広島市によりますと、およそ275の対象保育施設がありますが、この春制度に参加するのは、わずか66園にとどまっています。

【「くうねあ」 堀江宗巨 代表取締役】
「誰もが保育施設と関わりをもって子育てをしやすくする、あるいは負担感を和らげるというところでいくと、ものすごく素晴らしい理念で素晴らしい制度なんですけれども、現状とうまく調和していない部分というのが当然あるんですね。そこをうまく調和させることでこの制度というのは初めて効果が出てくるんじゃないかとは思います」

保育の専門家が県内の保育士およそ500人を対象に調査したところ、この制度が保護者にとって幸せかつ身体的健康にいいと答えた人は67%いたのに対し…。

保育者にとっていいと答えたのは14.5%にとどまり、幸せでも身体的健康でもないと答えた人が64.8%に上りました。

【比治山大学短期大学部 幼児教育科 七木田方美 教授】
「保育者にとっては残念ながらハッピーでもヘルシーでもないという風に答えている方が非常に多い割合でいらっしゃいました。始まったところでいろいろ戸惑いもある。だけど、もう始まってしまったということは、みんなでいい制度に育てていく。そういう段階になっていると思います。一番大事なのは子供が主体だよ、子どもが決めるよというところを外さないということです。2つ目は保育者側の保育園側の負担というところを考えると、ICT機器の活用、それからAIの活用、それを進めてそういうシステムが整えば保育者側の負担も減るんじゃないかと思います。そうすると保育者も保育業務の中の事務的な内容というところが減って本当に子供のことを考えた保育が展開ができます」

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なかなか課題も多い船出なのかなという印象です。
国が推し進める制度を担う形となった広島市は、保育士不足などの課題対策を進めていて、制度を進めながら課題を国に要望していくとしています。

一方で施行期間中にメリットとしてこんな声もあがっていたそうです。
「育児をしていくにあたっての味方が増えた」「育休中に保育園を短期間でも利用することで、その園の雰囲気に子供がなれた」ありがたいという声もあがっています。
運用しながらどういいものにしていくか今後が問われています。

テレビ新広島
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