夜空に光のアートを描くドローンショー。
国内ナンバーワン企業による世界戦略に迫りました。
閉幕を迎えた大阪・関西万博。
最終日には、夜空に描かれた「ミャクミャク」が2558万人の来場に感謝を伝えました。
この万博期間中に“14万機以上のドローン”が夜空を彩り、ギネス世界記録を樹立したのが、スタートアップ企業「レッドクリフ」です。
「レッドクリフ」代表取締役・佐々木孔明さん:
年間でドローンを飛行させた数でギネス記録を。日本全体的にナイトタイムコンテンツが乏しいので、ドローンショーで盛り上げたい。
自由自在な動きに1600万色以上のカラーバリエーションで、表現の幅は無限大。
国内市場だけに満足してはいけない、ドローンショー国内ナンバーワン企業の“世界市場攻略のための新たな一手”とは。
日本のドローンショー市場は急成長していて、この4年で4倍に広がり、2028年には600億円を超えると予想されています。
この有望市場で6割以上のシェアを誇るのが、“国内最多となる6500機以上”のドローンを保有する「レッドクリフ」です。
「レッドクリフ」代表取締役・佐々木孔明さん:
大規模、ハイクオリティのドローンショー。あとはそれに耐えうるアニメーションチームも強み。
夜空に描く複雑で立体的なアニメーションを作る「CGチーム」と、正確にドローンを飛ばすため現場での調整・機材メンテナンスを行う「オペレーションチーム」が一体となり作業を進行。
この日も本番に向け、ドローンをセッティングする姿がみられました。
「レッドクリフ」オペレーター:
1000機、1500機規模で準備。飛ぶまでに色々とエラーが出るので修正していく。パソコンを使用してエラー部分を直す。
「レッドクリフ」代表取締役・佐々木孔明さん:
ドローンの下にLEDが付いていて約1600万色、何色でも表現できる。レインボーにしたり、グラデーションかけたり。
パソコン1台からワイヤレスでプログラムを送信し、各機体はそのプログラムに従って正確なルートを飛行する事で、様々なアニメーションを表現できます。
そして、「生命の進歩」がコンセプトのショー本番では、ストーリー性にこだわり、赤ちゃんが生まれる瞬間や、最古の鳥類として知られる「始祖鳥」が羽ばたく様子などのプログラムを制作しました。
客からは「面白かった~!」「鳥が羽ばたいているやつとかすごかった」「赤ちゃんが出た時、みんな赤ちゃんだ~って」といった声が聞かれました。
さらに、世界市場の攻略に向けて、日本が世界に誇る“夜空を彩るエンターテインメント”を取り入れた「オリジナルドローン」を開発しました。
「レッドクリフ」代表取締役・佐々木孔明さん:
ドローンに花火を取り付けて、花火搭載ドローンという演出を。ただの鳥ではなく、火の鳥に変化する特別な演出。
従来の花火では表現できない空中での複雑な動きを描くことができ、伝統的な花火大会とコラボしたショーも。
また、プロモーション効果も高く、夜空に企業ロゴや製品のイメージ図、QRコードを描くことも可能です。
「レッドクリフ」代表取締役・佐々木孔明さん:
日本が海外で勝負できるものはキャラクターコンテンツ。キャラクターとドローンショーを掛け合わせて、キャラクターの空のショーというものを我々が作って、日本のインバウンドにもつなげていきたい。新しい日本の文化として作っていく。