福岡市内の警備会社から車を盗んだ疑いで23日、65歳の男が逮捕されました。

複数の防犯カメラが犯行の一部始終を捉えていました。

◆記者リポート
「事件があった現場は、防犯カメラがいくつも設置されている警備会社でした」

福岡市内の警備会社に設置された防犯カメラの映像です。

12月7日午前2時半すぎ、会社の駐車場に現れた1人の男。

帽子やダウンジャケットを身につけ、体格などをわかりにくくしているようにも見えます。

男は止められた車の間を抜けていくと、倉庫へと向かいました。

そして持ち出したのは、車のカギ。

男は駐車場に戻ると、足早に車に乗り込んで走り去りました。

◆警備会社の従業員
「(従業員が)乗っていくことがある。仕事上どうしてもそういうことがある。誰かが乗っていたのかなと」

警備会社所有の車に乗り逃げた男。

しかし、これで終わりではありませんでした。

男は21時間後、再び現場に姿を現しました。

同じ倉庫からカギを持ち出すと、乗って逃げた車の中から大きな荷物を取り出し、持ち出したカギで別の車のドアを開けて乗せ替えて走り去りました。

どこへ行ったのでしょうか?

盗まれた車は事件から2日後、警備会社から約7キロ離れた福岡市内のコンビニ駐車場で前輪がパンクした状態で発見されました。

◆警備会社の従業員
「(コンビニの)オーナーから『おたくの車が放置されています。どうにかしてください』と連絡があった」

そこで防犯カメラを確認すると…。

◆警備会社の従業員
「防犯カメラに今回の犯人が映っていた。現場の担当者に聞くと『あれじゃない?』という」

そして男(65)は23日、住居侵入と2台の車を盗んだ窃盗の疑いで逮捕されました。

男は車が盗まれた警備会社で11月末まで勤務していた元警備員で、会社によると8月に入社して「一身上の都合」で退職したといいます。

◆従業員
「カメラが写っている場所はすべて把握してますよね。一切顔が映らないように行動していますよね。もう腹が立つだけですよ、会社の車盗まれたわけですから。3カ月会社にいたというところでいうと、最初からそういう狙いで入ってきたのかなと」

男は車を盗んだ理由について警察にこう供述しているといいます。

◆車を盗んだ男
「私は住む家がなく、車中泊がしたいと思い車を盗みました」

複数の防犯カメラが一部始終を捉えていた今回の事件。

男が設置場所を把握していたとしても、そのすべての目をかいくぐることはできなかったようです。

テレビ西日本
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