鳥取県警は12月24日、県内で特殊詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺の被害が相次いだことを明らかにしました。
60代男性と70代女性の2人の被害額は約3,800万円に上っています。

●オレオレ詐欺で70代女性が3100万円の被害
米子市に住む70代女性は、2025年10月31日から11月29日までの間に、オレオレ詐欺により3100万円の被害にあいました。
最初は郵便局員を名乗る男から、女性が送った荷物に「違法薬物とお金が入っていた」との電話がきっかけとなりました。
その後、公安調査庁職員を名乗る男と電話で会話をすると、男は「あなたの口座に暴力団の金が入金されている」などと告げられ、さらに検察官を名乗る男から「このままだと口座が止められる」と言われたとしています。

女性はLINEに誘導され、「口座に入っている現金の指紋を確認する必要がある」、「毎日200万円を出金して自宅にためておくこと」、「1000万円づつ受け取る」などと指示されたとしています。
その後、11月13日と18日、そして25日にそれぞれ1000万円を自宅前に置くよう指示され、それに従うと回収されたということです。
さらに29日には、指示に従って100万円も指定口座に振り込んだということです。
ただ調査が終われば預かったお金を返すと言われていましたが、返金がなく相手と連絡が取れなくなったため警察に相談、詐欺被害だと分かりました。

●SNS型ロマンス詐欺で60代男性が約646万円の被害
鳥取県八頭郡に住む60代男性は、2025年10月5日から12月1日までの間に、SNS型ロマンス詐欺により約646万円の被害にあいました。

被害者のLINEアカウントに「友達登録されていますがどこかで会ったことがありますか」とのメッセージが届いたことがきっかけでした。
男性は、さみしさを紛らわすため会話を続けるうちに、相手の女性に好意を抱くようになり、結婚まで考えるようになったということです。

男性が、LINEでやり取りを続けていると女性から「投資で利益を出している」、「私とあなたの恋愛基金をためたい」、「一緒に生活する家を建てたい」などと持ちかけられ、男性は言われるがままに投資用のアプリをインストール。
男性は金の先物取引への投資資金として、11月5日から12日までの間に合わせて208万円をアプリの担当者から指示された口座に振り込んだということです。

アプリ上では利益が出て残高が増えていったように見えましたが、出金しようとすると「認証金」などの名目で更に支払いを要求され、11月21日から12月1日までにさらにあわせて437万8559円を振り込みました。
しかし一向に出金できなかったことから警察に相談した結果、詐欺被害にあったことが分かりました。

鳥取県警からの注意喚起

県警は、 LINEを通じて知り合った相手から投資に誘われる手口が流行していることをふまえ、「投資で利益を出している」などの甘い誘い文句には注意するとともに、 知らない相手からの誘いに乗って安易にLINE登録しないことなどを呼び掛けています。
また 郵便局員、公安調査庁、検察官などを名乗る詐欺が発生していますが、警察官や検察官がLINEで連絡を取ることは絶対になく、自宅にお金を取りに行くことも絶対にないとして、改めて注意を呼び掛けています。

TSKさんいん中央テレビ
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