今年も残すところ早いもので1カ月を切りました。
富山市の神社では、裁縫職人が1年の作業を締めくくり道具を片付け、使い古した針に感謝を込めて供養する昔から伝わる「針供養祭」が行われました。
針供養には着物の仕立てを行う県和服裁縫組合の女性たちおよそ60人が参加しました。
参加者は帯や着物の刺繍など固い生地を縫う際に折れたり曲がったりした針を持ち寄り、「この日だけは柔らかいものに…」と直径30センチほどの餅に刺してさらなる技術向上を願っていました。そして、神社に建立された碑に針を納めていきました。
和裁を習う人は年々減少し組合の職人も30年前の5分の1ほどとなっていますが、参加者たちは「日本の伝統文化を若い人たちに継承していきたい」と願いを込めていました。
*参加者は
「感謝して、この歳までお仕事させていただいて喜んでいる」
*富山県和服裁縫組合 油谷富子組合長
「若い人がこの道に入ってくださるようお願いした。日本の着物の染め、織りの良さ、着心地を皆さんに味わっていただきたい」