少子高齢化が進む中、誰もがゆっくり安心して買い物ができる環境を整えようと、県内のファミリーマートで初めての取り組みが行われました。

広島市安芸区のコンビニを訪れたのは近くのグループホームで暮らす高齢者や認知症がある人たちです。

この店にきょう限定で設置されたのは「スローショッピング」専用のレジ。

支払いに手間取っても後ろに並ぶ客に気兼ねすることなくゆっくりと安心して会計することができます。


その他にも商品の置き場をイラストで分かりやすく表示した店内の地図が配られたほか、通路は車椅子が通りやすいよう十分なスペースが確保されました。

【辰已アナウンサー】
「きょうされている店内の工夫の一つがこの陳列です。車いすの方の目線の高さに食べやすい小さなサイズのおかずが並べられています」

訪れた人は、さっそく欲しい商品を見つけ出して手に取り、ゆったりと買い物を楽しんでいました。

【利用客は】
「自分の好きな物が買えたら気分がいい」
「Q:帰ってから食べるのは楽しみ?「楽しみね」

【ファミリーマート安芸瀬野駅:今岡南美店長】
「車椅子に乗った客が手に取ってかごに入れている姿を見たのがうれしくて、高齢者だけではなく小さい子、色々な方の目線に立って商品の並べ方を本部とともに提案できたらなと思いました」

コンビニは数が多くスーパーなどに比べて身近な場所にある上、売り場面積もコンパクトなことから、買い物客が店内を移動する負担も減らすことができます。

誰もが買い物を安心して楽しめるよう、コンビニの試行錯誤が続きます。

【スタジオ解説】
「スローショッピング」という言葉。「安心して買い物を楽しめる場を提供する」ということがポイントです。

こちらのコンビニでは常連のお客さんが多く、きょうの取り組みに関わらず普段から買い物をサポートすることも。常にスローショッピングに取り組んでいるような状態です。

ただ今回は、いつも以上にお客目線を意識して通路の幅を広くしたり陳列を目線に合わせて変えたということでした。

店長によりますと「中心部と郊外ではコンビニの在り方が違う」「お互い顔を知っていて何気ない会話ができる地域のコミュニティの役割を担っている」「今回の取り組みで終わらず今後も取り入れていきたい」ということでした。

次回は熊野町で実施予定だということで、誰もが買い物を楽しめる環境が今後も広がっていきそうです。

テレビ新広島
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