日本海の“冬の味覚”ズワイガニ漁が6日に解禁。

最高級ズワイガニ「煌星(きらぼし)」が、初競りにかけられました。

そして東京では、日本海グルメを求めて多くの人でにぎわっていました。

お目当ては、日本海の海の幸がたっぷりと盛り付けられた海鮮弁当です。

お客さんの一番人気、カニを扱う「鹿渡島定置」では、店頭のケースに大きなカニがずらりと並んでいました。

カニの食べ方の説明を聞いていた女性客に話を聞くと「(カニ)好きですよ、みんな好きでしょカニは。1回は食べたいですね、年に1回は。カニと思ったんだけどちょっと後に本ズワイガニ出る。2~3日後に来ようかな」と答えてくれました。

6日、店頭に並んでいたのは、10月1日に漁が解禁された紅ズワイガニ。

6日に漁が解禁となった本ズワイガニは、8日土曜日から売り場に届きます。

(株)大廣 鹿渡島定置・村田大輔さん:
(本ズワイガニが)いっぱいとれて少しでもお客さまに安く提供したいが、状況次第なので、ただいっぱいとれることだけを期待しています。

毎年11月6日に解禁となるズワイガニ漁。

各漁港で初競りが行われました。

兵庫・新温泉町の浜坂漁港では、午前10時過ぎに漁を終えた船が戻り、ズワイガニが次々と水揚げされました。

初物のお値段は、最高値で2025年は180万円だといいます。

漁初日となった6日は、2024年並みのとれ高。

ところが、漁師さんからは「2~3年前から(子ガニの)姿が見えなくなってきて心配ですね。3年後2年後、がた落ちするって水研は言っている」と不安な声が聞かれました。

1999年からズワイガニの資源量の調査をしている水産資源研究所では、今季の資源量は過去最多であるとした一方で…。

水産研究・教育機構 佐久間啓主任研究員:
直近の数年は資源は良い見通しも、来季以降の(ズワイガニの)少子化はほぼ間違いない。大人はいっぱいいるが、子どもが少ない状況はすでに起こっている。

ズワイガニは、隠岐東沖周辺で産卵。
ふ化したての赤ちゃんカニは海中を漂いますが、暖水渦と呼ばれる海流の勢いが強くないと生息に適した山陰の海域に戻れないのだといいます。

水産研究・教育機構 佐久間啓主任研究員:
現時点で小形のカニ、稚ガニが非常に少ない状況になっている。将来的に資源は減っていく見通し。