福井県内でも有数の豪雪地帯の勝山市北谷町では、冬の保存食として伝わる「鯖のなれずし」の漬け込みが始まっています。
福井と石川の県境にある山あいの集落で受け継がれる「鯖のなれずし」は、冬の間の
貴重なたんぱく源として江戸時代から食べられてきた郷土料理で、毎年11月初旬に漬け込みが始まります。
この日は、スタッフ6人が酢に漬けた背開きのサバに、酢や麹、ショウガを混ぜ合わせた炊き立てのご飯をたっぷりと詰め込んでいきました。
これから厳しい寒さの冬を迎える北谷町の気候を生かし、50日ほど発酵させると特産のなれずしが出来上がります。
地元の人は「魅力はサバの旨みと麹飯が合体したクリーミーな味、お酒のつまみにもってこいの商品なので、ぜひ皆さん期待して待っていてください」と話しています。
今年は、材料のサバやコメの価格が高騰していることから、若干の値上げを予定しているということです。
「鯖のなれずし」は11月19日から樽上げが始まり、地元の山の駅「よろっさ」などで販売されます。
「鯖のなれずし」は、地域で受け継がれる食文化を次の世代に継承しようという文化庁の「100年フード」にも認定されているということです。