テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「最も遅く発生した台風」についてお伝えします。

いつもより大きくて明るい「スーパームーン」

11月5日の満月は、一年で最も地球に近づき、最も大きく見える「スーパームーン」。最も小さく見える時の満月と比べると、大きさが約14%、明るさが約30%も増して見える特別な月です。

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古山予報士:
5日の宮崎県内はあいにくの曇り空で、雲の向こう側にかすかに明るさを感じる程度かもしれませんが、とても特別な満月なんです。

また、この満月がもたらす「大潮」の影響で、満潮の時間帯を中心に潮位が高くなることにも触れました。海岸や河口付近では浸水や冠水の恐れがあるため、注意が必要とのことです。美しい天体現象が、私たちの暮らしに直接影響を与えることもあるのですね。

台風が最も遅く発生したのはいつ?上陸は?

続いて古山予報士は「今日は台風がポイントとなります」と、少し季節外れとも思えるテーマを切り出しました。

 季節はもう11月ですが、日本の南の海上では台風26号の候補となる熱帯低気圧が発達中だというのです。「この時期に台風?」と驚いた方も多いのではないでしょうか。そこで古山予報士から、こんなクイズが出されました。 

古山予報士:
ここでお天気クイズです。台風が1年のうちで最も遅く発生したのはいつでしょうか?

児玉アナ:
もう11月だから、今回の熱帯低気圧も相当遅いですよね。ひょっとして12月もあるんですか?

古山予報士:
…あるんですよ。

正解は…なんと「12月30日」でした。2000年に発生した台風23号が、これまでの最も遅い発生記録なのだそうです。ちなみに、最も早い発生は1月1日。つまり、台風は一年中発生自体はしているということになります。

問題は、発生した台風が日本に接近、あるいは上陸するかどうかです。月別の台風の「発生数」「接近数」「上陸数」の平年値を表したグラフを見ると、11月の「発生数」は平均2.2個。「接近数」も0.5個、「上陸数」はゼロと、可能性は、ほぼないと言えますが、過去最も遅い台風の上陸記録は、1990年の11月30日(和歌山県)だったそうです。

「11月だからといって、まだ油断はできないという状況なんです」という古山予報士。季節外れに感じるこの時期の台風情報も、過去のデータと照らし合わせることで、備えの重要性を再認識することができますね。

(テレビ宮崎)

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