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今から36年前の1989年11月5日、広島城築城400年を記念する壁画が、広島拘置所に完成しました。

この壁画は広島市中区にある広島拘置所の殺風景な壁に江戸時代の広島城下の川沿いの様子を描こうというものでした。

【初谷記者】
「実際にキャンバスとなるのは、ここから上の2.5メートルです。でも、長さは…。この辺まであります。スケールのでかい絵になりそうです」

幅2メートル、長さ188メートルに渡る壁画は広島出身の画家、故・入野忠義さんが広島市から依頼され、下絵から制作。

実際の壁には、塗装業者がベースの色を塗った後、入野さんらが、自ら筆を入れおよそ6カ月かけて完成させました。

この日、広島拘置所で行われた完成記念式典では当時の荒木広島市長が鯉の絵に目を入れて完成を祝いました。

長年にわたって市民に親しまれた壁画ですが、拘置所建て替えに伴い、今後、取り壊されることが明らかになっています。

(メモ)
広島拘置所によると、建て替えることは決まっているが、具体的な日程はまだ決まっていないということです。広島市は、壁画は文化的、歴史的価値が高いとして、数百枚の高画質な写真を撮影して壁画をデジタル保存することにしています。

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