高畠町の浜田広介記念館で、この1年間に発表された最も優れた童話作品を表彰する「ひろすけ童話賞」の贈呈式が行なわれた。
この賞は、高畠町出身の童話作家・浜田広介の功績をたたえ、児童文学の発展につなげようと創設され、今回で35回目を数える。
2024年7月~2025年6月までに発表された60の作品の中から、「インパクトの強い作品が並ぶ中で淡く優しい印象」「ひろすけ童話がもっている普遍性を受け継ぐ作品」として、すとうあさえさんの「コンスケとはるのともだち」が選ばれた。
東京出身のすとうさんは、幼児教育番組「ひらけ!ポンキッキ」の制作スタッフから転身し、1995年に作家デビュー。
今回受賞した作品のストーリーは「キツネのコンスケが不思議な女の子・キッコと出会い、2人で楽しみながらドングリを埋める場所を探す」というもの。
(朗読)
ふたりは じめんにごろんとねっころがりました
「あー いいきもち」
キッコのしっぽがたんぽぽをゆらします
しっぽのさきがちょっぴりしろくて
コンスケとおんなじです
コンスケはなんだかうれしくなりました
朗読の後、あいさつに立ったすとうさんは、子どもたちは大人が思っている以上に賢いことに触れ、「そういう人たちに向かって一生懸命書かなくてはいけない」「これからも丁寧に一生懸命お話を書いていきたい」と決意を語っていた。