セレクトショップ「BEAMS」が新たに立ち上げたのは、全国に点在する新たな才能に出会えるマーケットです。

こちらの一輪挿しは、和包丁の木柄を製造する際の端材などを活用した、一点もののオブジェです。

作ったのは“木柄師”と呼ばれる、職人・辰巳博康さん。

木柄をオブジェというアートにすることで、より自身の職業を身近に感じてもらいたいと言います。

辰巳木柄製作所・辰巳博康さん:
(普段は)本当に工場にこもりっきりなんで、お客さんと出会うきっかけが全然ない。柄を作っている人がいることを知ってもらいたい。

全国に点在する“新たな才能”に出会えるセレクトショップ・BEAMSが仕掛ける“新マーケット”とは。

東京・天王洲で開催された、国内最大級のアートフェスティバル「MEET YOUR ART FESTIVAL 2025」。

この中で初めて行われたのが、新マーケットイベント「SUPER ART&CRAFT MARKET」です。

アートグッズ・クラフト・フードという3つの分野から、全国各地でものづくりをする、90以上のクリエイターやブランド、ショップが出店しました。

スケートボードとしての役割を終えた板を加工する、ハンドメイドの“靴べら”ブランド「TAMILAB」。

TAMILAB・田宮興さん:
初めは見た目から入ったが、完全に形状・素材の特性がすごく相性が良く、靴べらのイメージを変えていくきっかけになるかな。

「コロナで使用したパーテーション再利用」の張り紙をしている出店者は、さまざまな廃材などをアップサイクルし世界に一つしかないアクセサリーを制作していました。

こうした社会課題に向き合う“現代的なアプローチ”をしながら、かつ、“クラフトマンシップ”の精神で、ものづくりに励むクリエイターたち。

BEAMSは新たなマーケットという形で、“人”と日本各地に点在する才能の“出会いの場”を作ったのです。

出店している「_SHIP KOMBUCHA」のスタッフは「皆さんが知らないものを(マーケットに来る)感度の高い人たちに知ってもらい、広まっていくといいなと」と話しました。

さらにマーケットの開催は来場者だけでなく、クリエイター同士のつながりも生まれ、新たな“共創”への期待も。

JAZZおかき販売の「SO GOOD ISLAND」スタッフ:
普段リーチできてない人とか層、(手前に出店している)hibiさんとか、兵庫の会社と聞き「めっちゃなんか(一緒に)やりたいわ」と思った。「お店を始めたので一緒に取り扱いできないですか」と。

BEAMSによる、セレクトショップとしてのブランド力を生かした各地で活躍するクリエイターやブランドのビジネスチャンスを創出する、都市型の新マーケットイベント。

ビームス クリエイディブ・佐藤尊彦ディレクター:
今回のようなマーケットで新しい才能の方々に光をあて、その人たちを紹介することで、来場者の人々に気づきとか、新しい価値観との出会いを提供できたらいい。