今週はクラシック3冠の掉尾を飾る菊花賞。
3000mという過酷な舞台から“最も強い馬”が決まると称される伝統と格式の一戦。
今回は3年ぶりに皐月賞馬・ダービー馬の両雄が不在。実力伯仲の混戦が予想される。
春クラシック出走組の注目
まずは、春クラシック出走組の実力馬。デビューから無傷の3連勝で重賞を制した逸材、エリキング。早くからその非凡な才能を見せつけてきたが、剥離骨折が判明し、約5カ月間の休養を余儀なくされた。
復帰戦となった皐月賞・GⅠでは11着と初黒星を喫したものの、続く日本ダービー・GⅠでは上がり最速の末脚で5着と巻き返し、健在ぶりを示した。そして、秋初戦のトライアル神戸新聞杯・GⅡでは完全復活の差し切り勝ち。
その名の通り、“キング”の座に名乗りを上げる。
――精神面での変化はあるか
川田将雅騎手:
反抗心が強い時期があったんですけど、それを乗り越えてお兄さんになってきたので、そういう面も含め、良い内容で走れるようになったと思います。
――ファンに向けてひとこと
川田将雅騎手:
先週改めて馬の難しさを痛感したので、エリキングと共に最後まで気を抜かずに準備をし、この馬らしい走りができるようにしたいと思います。
そのエリキングと共に、クラシック皆勤となるジョバンニ。24年ホープフルS・GⅠでは、ダービー馬クロワデュノールに続く2着と健闘。キャリア全8戦中、掲示板を外したのはわずか1度だけ。堅実な走りを武器に、悲願の初戴冠を目指す。さらに注目はその血統。父・エピファネイアは13年の菊花賞覇者。勝てば父子二代で制覇の偉業達成となる。
――前走の神戸新聞杯について
杉山晴紀調教師:
2400mということで、折り合いがどうかというところを見ていましたが、前哨戦としては合格点を与えられる内容でした。松山弘平騎手も「これなら3000mは大丈夫だと思います」と言ってくれました。
――状態について
杉山晴紀調教師:
今思えば、やはり皐月賞の時がかなり良かったと思います。
今回はそこと比較しても同じか、それ以上かというところでレースにいけると思います。
今回のメンバーの中で、日本ダービー最先着を果たしたショウヘイ。
前走の神戸新聞杯ではエリキングに惜敗の2着。最後の直線では抜け出す場面もあり、世代トップクラスの実力を改めて証明した。
菊の舞台での“ショウ”タイムは見逃せない。
別路線組の注目
そして、春クラシックには出走せず、別路線から力をつけた競走馬も。
デビュー後3連勝で重賞を制したエネルジコ。
キャリア4戦で連対率100%という成績を持つエネルジコには、心強いパートナーC.ルメール騎手(46)が騎乗。
ルメール騎手は、菊花賞で4勝、2着2回、3着1回と好成績を収め、この舞台を得意としている。
さらに、23年にはドゥレッツァ、24年にはアーバンシックで勝利しており、史上初の同レース3連覇がかかる。
まさに鬼に金棒のエネルジコ×ルメール騎手。偉業を成し遂げることはできるのか。
一方、ルメール騎手でも敵わない、歴代最多の菊花賞5勝を誇るのが武豊騎手(56)。
今回、武豊騎手が手綱を握るのは初コンビとなるマイユニバース。
前走の九十九里特別・3勝クラスでは、逃げ切る形で2着に7馬身の差をつけ圧勝。
大舞台に一気に名乗りを上げた。
さらに武豊騎手は、秋GⅠで2戦連続“逃げ粘る”騎乗をしている。(スプリンターズS、先週の秋華賞)マイユニバースで6年ぶり6勝目を挙げることはできるのか?
第86回 菊花賞(GI)京都競馬場・芝3000m
1枠1番 コーチェラバレー(西村 淳也)
1枠2番 アマキヒ(戸崎圭太)
2枠3番 ライトトラック(和田 竜二)
2枠4番 ヤマニンブークリエ(横山 典弘)
3枠5番 ジョバンニ(松山 弘平)
3枠6番 ミラージュナイト(藤岡 佑介)
4枠7番 ショウヘイ(岩田 望来)
4枠8番 レクスノヴァス(横山 和生)
5枠9番 エネルジコ(C.ルメール)
5枠10番 ジーティーアダマン(北村 友一)
6枠11番 マイユニバース(武 豊)
6枠12番 ゲルチュタール(坂井 瑠星)
7枠13番 アロンディ(団野 大成)
7枠14番 エキサイトバイオ(荻野 極)
7枠15番 エリキング(川田将雅)
8枠16番 ラーシャローム(岩田 康誠)
8枠17番 レイヤードレッド(嶋田 純次)
8枠18番 レッドバンデ(佐々木 大輔)
菊花賞は午後3時40分に発走する。
みんなのKEIBA 菊花賞・GⅠ
10月26日(日)午後3時から生放送
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/index.html
