「かわいい~」の声相次ぐ!選挙戦での令和おじさん人気

参院選の選挙戦最終日の7月20日。日焼けした菅義偉官房長官の姿は、自身の故郷、秋田にあった。到着後、会場に集まった人たちから歓声と大きな拍手を受けた。

 
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そして演説に先だって、司会者から次のように紹介された。

「今の安倍政権発足から官房長官を6年半務めました。歴代1位の記録です。いまや永田町では安倍総理の次の総理候補と、有力者という声が日増しに高くなっています」

今回の参院選にあたって菅長官は、安倍首相から「徹底してやってほしい」と伝えられ、公示前から精力的に全国各地を飛び回った。各候補者からの応援要請は党内きっての人気者、小泉進次郎氏をしのぐほどだったという。公示から17日間の遊説先も、のべ28都県と各党首を凌ぐほどの移動距離だったが、それ以上に目を見張ったのが全国どこに行っても圧倒的だったその人気ぶりだ。

 

遊説中の菅長官の周りには幾重もの人垣ができ、記念撮影の列が伸び、新元号「令和」の額縁まで掲げる人たちがいた。なかでも10代や20代の若い女性たちからの人気は群を抜いていたのではないだろうか。まるで人気アイドルを偶然見かけたように歓声を上げ、興奮を抑えられない女子高生もいた。

 
 

当の菅長官本人はこの人気について「一過性に過ぎない」と控えめだが、4月1日に新元号「令和」を発表してから沸騰した人気は、3ヶ月経過して冷めるどころか、この選挙戦でさらに熱を上げているように伺えた。

新登場“スガノメシ”はアベノメシに勝るとも劣らず!?

その菅長官は一部では「ガースー」のニックネームで親しまれているが、世の女性たちからは“かわいい”という声が相次いでいる。女性たちが“かわいい”と表現する一つの理由が、菅長官の「大の甘党」としての横顔だ。

菅長官のインスタグラムには広島で好物のパンケーキを食べる姿、仙台でアイスクリームを食べる姿がアップされている。

 

https://www.instagram.com/p/Bz_4E7qg1zY/?igshid=16sk6xl2dvq3u
菅長官のインスタグラムより

 

https://www.instagram.com/p/BzvaVAZgSWg/?igshid=blj0od9ifpx3
菅長官のインスタグラムより

また、選挙戦中のインスタと言えば安倍首相が連日“アベノメシ”をアップしているが、菅長官も香川の讃岐うどんや秋田の稲庭うどん、広島のお好み焼きなど、“スガノメシ”とも言える遊説先での食事風景を掲載し、ネットでも話題となっている。

 

https://www.instagram.com/p/Bz6mLqlA4SB/?igshid=3wug5lpkl7x8
菅長官のインスタグラムより

 

https://www.instagram.com/p/B0Afif4AUta/?igshid=1m0agnqfarc9y
菅長官のインスタグラムより

 

https://www.instagram.com/p/Bz1i8EcguHj/?igshid=l7yfzk621dl5
菅長官のインスタグラムより

高まる「菅総理待望論」…加藤キャスターが直撃取材

FNNはそんな菅長官の素顔を探るべく参院選期間中に単独インタビューを行い、加藤綾子キャスターが、期待の声が上がる総理大臣就任への思いがあるのかどうか直撃した。

 

加藤キャスター:
演説会場を取材していても、やはり多くの方から日本のリーダーにという声があがったんですが、いかがですか?

菅長官:
考えていません。とにかく今は私共やる事がございますから、政権として一つ一つ実行に移していくしかない。こういう風に思っております

加藤キャスター:
ただ、やはり人気ぶりも含め、日本のリーダーにという声が上がる事自体は、菅さんにとって嬉しい事じゃないですか?

菅長官:
やるべきことをやるという事が、一番だと思っています

加藤キャスター:
これから、より国民の民さん、議員の方々からもこういった声が大きくなってくると思うのですが、いずれ決断すべき時というのは来ますでしょうか?

菅長官:
いや、そこはないです

加藤キャスター:
でも、(国民の望む)政治を実現させるという信念からすると、総理という道もあるのではないでしょうか?

菅長官:
そこは考えていないです

加藤キャスター:
でも2万%ないと言って出た人も…

菅長官:
ないです。はい。はい。

このように総理大臣就任に関しては「考えていない」「ない」と否定した菅長官。かつて大阪府知事選にあたって「2万%ない」と出馬を否定しながら一転して出馬した橋下徹氏を念頭においた加藤キャスターの質問も、あっさりといなした。しかし、総理就任についての菅長官の答えのうち、「ない」ではなく「考えていない」の方に注目すれば、今後考える余地は残しているという見方もできるかもしれない。

ポスト安倍代理戦争に勝利で一層高まる求心力

実は、今回の選挙戦でポスト安倍レースを見据えた代理戦争とも表現された選挙区があった。2議席を巡って7人が立候補し争われた広島選挙区だ。

この選挙区で自民党は、地元広島県連が全面支援する現職の溝手顕正氏に加え、首相官邸や自民党本部が主導して新人・河井案里氏を擁立し、2議席独占を狙った。

 

溝手氏は、ポスト安倍候補の1人である岸田政調会長(広島1区)が率いる岸田派に所属している。岸田氏は広島が選挙区であり、その地盤を活かして溝手氏を支えた。

一方の菅長官は、公示前も含めて3度広島入りするなど河井氏を全面的に支援した。そのため、この広島選挙区は、ポスト安倍をにらんだ「岸田VS菅の仁義なき戦い」として注目された。そして結果は新人の河井氏のみが当選し、現職の溝手氏が議席を失う形となった。

 

岸田氏については、地元で派閥の重鎮を落選させたことで、求心力の低下を指摘する声も出始めた。対照的に菅長官は、河井氏当選の立役者の一人として求心力が一層高まったという声が出ている。これについて22日の首相官邸での菅長官の定例会見で記者団から質問が及んだ。

記者:
この選挙戦は菅長官と岸田政調会長のポスト安倍代理戦争との見方も一部にあったが、菅氏が応援した新人河井氏が勝った。ポスト安倍レースへの影響はあると思うか?

菅長官:
それは全く考えすぎじゃないでしょうか。いずれにしろ個々の選挙区の結果については選挙区の皆さんの投票によって決められるものでありますのでコメントは控えたいと思います

 

参院選でも自身の人気と影響力を改めて見せつけた形の菅長官。その胸に抱く青写真に描かれているのは、自らのどんな姿なのだろうか。

(フジテレビ政治部 官邸担当 千田淳一)