総裁選への立候補を表明している林芳正官房長官と小林鷹之元経済安保相が、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」に出演し、小林氏は前日に出馬会見を開いた小泉農水相について「考え方の軸が違う。私は保守に軸を置いている」と述べた。
小林氏は、小泉氏の正式な出馬表明を巡り、同じ50歳以下という年齢から「世代交代」という言葉を用いつつ、「自民党が非常に厳しい状況、日本が非常に厳しい状況に置かれているので、若い力で国を引っ張っていくことは前面に出していきたい」と述べた。
その上で、小泉氏との差別化について問われると、「考え方の軸が、おのずと違ってくると思う。私は保守に軸を置いている」と強調。さらに、「小泉氏の発信力は、ものすごく強いが、私自身は経済安全保障を含めて、何もないところから1を生み出していく力というものをしっかりとアピールしていきたい」と語った。
一方、番組に出演した林氏は、参院選の公約とした2万円の現金給付について、18日のネット番組での「私だったらやらなかったかもしれない」との発言が官房長官として批判が出ていることについて問われ、「これは本当に不適切な発言でしたので、お詫びして取り消したいと思っております。一緒に決定に携わっているわけですから、これはちょっとなかったなと思っております」と陳謝し発言を撤回した。その上で、「同時に申し上げたのが、この公約がよかったやれという状況ではなかったので、少数与党で野党の皆さんとも協議をする中で、絶対ここに書いたことから一歩も動かないということではないということも付言しておきたい」とした。
番組では、少数与党の政権運営のための野党との連携・連立について、また「解党的出直しに取り組む」とした党内改革についても橋下徹らと議論した。
総裁選は林氏、小林氏、小泉氏、茂木前幹事長、高市前経済安保相の5人の戦いとみられ、9月22日告示、10月4日投開票となる。