2025年は群馬県伊勢崎市で8月5日に最高気温41.8℃を観測し、全国の観測史上最高を更新するなど40℃を超える地点が相次ぎ、各地で記録的な猛暑となっている。

東京都心では10日連続で猛暑日になり、過去最長を記録し、年間猛暑日は23日と過去最多となった。30日以降も危険な暑さが予想されるなか、出かける際に“日陰を優先したルート”を検索してくれるアプリが注目されている。

総務省消防庁によると、2025年7月に全国で熱中症により救急搬送された人の発生場所で最も多かったのは「住居」、次いで「道路」だった。
特に、「道路」での搬送者数は増加傾向にある。

2022年度の全国の「道路」での熱中症搬送者数は1万1807人 、2023年度は1万5186人、2024年度は1万8576人とこの3年間で約1.6倍に増加している。
外に出るのもおっくうになるような暑さだが、外出するなら少しでも快適に、そして熱中症を防ぎながら移動したい。
【アスファルトの表面温度は60℃超え?日向と日陰の体感温度の差は約7℃】
外出中の暑さの感じ方に大きく影響するのは、頭上からの「日射」と足下からの「放射熱」。
熱を吸収しやすいアスファルトの表面温度は60℃を超えることもあり 、路面から放出される赤外放射が体感温度をさらに押し上げる。

環境省によると、日向と日陰では「体感温度にして約7℃の差」があるという。
つまり、日陰を上手く活用することが、夏の外出を快適にするカギとなる。
(※環境省「まちなかの暑さ対策ガイドライン_令和4年度部分改訂版」より)
こうした中、注目されているのが“日陰”を探してくれるアプリ「ALKOO by NAVITIME」。

建物の高さや太陽の位置をもとに、時間ごとの日陰を地図上にリアルタイムで表示する。
さらに、目的地まで“日陰を優先したルート”を検索してくれる機能を備えていて、“より涼しい道”を歩いて目的地まで向かうことができるという。
記者が実際に、東京・銀座三越付近から東京駅までのルートで検証を行った。

調査日は2025年都心で一番の暑さとなった日の午後2時ごろで、 数分歩くだけでも体から汗が噴き出す状況だった。
アプリの案内通りに歩いてみると、すぐにビルに挟まれた“日陰”の大通りへ。 画面上に表示された日陰の境界線と、実際の建物の影は斜めの線までほぼ一致。

さらに、わずかな日向の部分も、建物の影に合わせてほぼ正確に表示されていた。
今回案内されたルートは「日陰率76%」でルート全体の8割弱が日陰だった。

日陰率20%程度の通常ルートよりも移動時間は5分ほど余計にかかる計算だが、強い日差しを避けられるため、 猛暑の中でも暑さをしのぎながら歩くことができた。
【並木道やクーリングシェルターなどがチェック出来る便利機能も】
このアプリには、「並木道マップ」も搭載されている。

地図上に並ぶ緑色のマークは市街地の道路や小道沿い街路樹とリンクしていて、木の形状や本数なども反映されている。
周りに建物の影が少ないときも、木陰を活用でき、 並木道の視覚的な涼しさなども感じられる仕組みだ。
(※「並木道マップ」は首都圏限定。)

また、2025年から公園の水飲み場や給水機などがある施設を示す「給水スポット」や 、冷房が効いた休憩所「クーリングシェルター」なども表示。8月29日時点で、全国で給水スポットは約1700カ所、クーリングシェルターは約1万4000カ所表示されている。
「日陰ルート」の検索は全国で利用でき、3月から10月にかけて午前6時から午後5時半まで提供される。さらに、11月から翌年の2月は日の当たる暖かい道や、凍結しづらい道を案内する「日向ルート」を選択できるようになるという。
気象庁の3か月予報によると、季節の進行は遅れていて、9月から10月にかけても平年を上回る高温が続くと予想されている。
厳しい残暑が続く中、“日陰ルート”を活用すれば、少しでも快適に、安全に外出できるかもしれない。
(「イット!Weekend」8月24日放送より 取材・執筆 早瀬結香)