愛媛県内の企業のうち5割程が、今年度に就職する新卒の採用活動をしなかったことが、民間のシンクタンクの調査で分かりました。この理由に「新卒の採用者を育てる余裕がない」「すぐ辞める」などの声が聞かれたとしています。

この調査は、いよぎん地域経済研究センターが愛媛県内の企業へ今年5月にアンケートし、337社から回答を経て分析しました。

7月31日に発表した結果によりますと、新卒の採用活動をしなかったのは全体の48.1%で、去年の調査より10ポイント高くなりました。従業員の規模別では100人以上で13.9%、30~99人で42.6%、30人未満で81.4%になり、規模が小さいほど新卒の採用離れが進んでいるとしています。

採用してない企業からは「新卒採用者を育てる余裕がない」「新卒採用者はすぐ辞める」「新卒採用を続けているが3年間採用実績はない」などの声が聞かれたということです。

この一方で、新卒の採用活動で企業が重く視ているのは「説明会などを通した学生との接触機会の増加」が64.9%、次いで「インターンシップ、職場体験」が59.8%になり、多かったとしています。

また内定の辞退が約3割の企業で発生していると分析。このほか愛媛県内の企業への内定率を見ると、高校卒が76.1%で大きな変化がない一方、大学卒は42.5%でこの10年間で8.3ポイント下がっています。

いよぎん地域経済研究センターは、愛媛県内の新卒の採用市場は応募が少ない状況が続く可能性があるうえ、内定辞退の発生などが新卒の採用離れにも繋がっているとし、今後は「採用率を上げる」「内定辞退を抑える」などの取り組みがカギになるとしています。

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テレビ愛媛
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