■「3年後にはアリーナ、6年後にはドームを埋めたい」

富山市出身の前田大輔さんは、人気アイドルグループのオーディション「timelesz project」(通称タイプロ)で注目を集めた。現在は芸能事務所に所属し、東京都出身の西山智樹さんと共にボーイズグループの立ち上げに向けて奮闘している。

■磨き続ける個性、互いに補い合うダンス

「得意分野が2人とも違う。僕は足技が得意、シルエットは大輔がうまい。補い合いながら練習している」と西山さんは語る。前田さんも「智樹の振付初めて踊った。難しい。僕は下半身のステップが苦手だから」と自らの課題を率直に認めている。

この日の練習では、西山さんが考えた振り付けを二人でわずか15分で仕上げた。互いの長所短所を理解し、技術を高め合う関係性が垣間見える。「ステップうまくなりたいな」と前田さんが呟くように、常に向上心を持ち続けている。

■前例のない新プロジェクト、メンバー探しの旅

2人は雑誌の表紙撮影や大型バラエティー番組への出演、演技レッスンと多忙な日々を送りながら、前例のないプロジェクトに挑戦している。自分たちで立ち上げたグループのメンバーを探す独自のプロジェクトだ。

1人1人の個性を「tag(タグ)」と呼び、SNSのハッシュタグ機能を活用して募集している。これまで実際に会った人数は30人を超えた。

「メンバーも『この子かな』とそろってきている。最終段階ではない」と西山さんは現状を説明する。前田さんも「でも、良い方向には進んでいる」と手応えを感じている様子だ。

「グループとしてのカラーみたいなものが想定できないと組めない」と西山さんは真剣な表情で話す。「ファンに喜んでもらえるか、長く愛されるグループになるか、いろんな部分で探っていってる状態」だと語り、メンバー選びの慎重さが伝わってくる。

■故郷の味と笑顔、バラエティ番組も視野に

練習の合間に、東京出身の西山さんが待ち望んでいたという富山名物のますずしを楽しむ場面も。

「ますずし食べたかったんやろ?食べたことないんやろ?」と前田さんが問いかけると、西山さんは「ない」と素直に答える。ピンク色のますずしを前に「かわいい」と西山さんは目を輝かせる。久しぶりに食べる故郷の味に、前田さんは思わず「うまえすけ」と発する。

それを西山さんは「『まえだだいすけ』なので略して『まえすけ』、ポーズは僕考案で」と教えてくれた。バラエティで活躍する準備はバッチリな様子だ。

「何人のグループになるのか、ファンの皆さんと同じくらい結末がわかっていない。そこは同じ肌感で楽しんでもらえれば、それを発信できればと思う」と西山さんは語る。前田さんも「楽しみにしている方多いよね」と期待を込めた。

「3年後にはアリーナに立って、6年後にはドームを埋めたい」という前田さんの言葉には、これからの道のりの険しさを理解しながらも、大きな夢に向かって一歩一歩進んでいく決意が感じられる。

富山テレビ
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