30日、ロシアのカムチャツカ半島付近を震源とする地震で出された鹿児島県内の津波注意報は31日解除され、1日の鹿児島市の磯海水浴場は多くの人でにぎわいを見せていました。
夏休みの海水浴シーズン真っ只中に発表された今回の津波注意報。
波や風で音が聞き取りにくい海水浴中に津波注意報が出された場合に避難を呼びかける、「津波フラッグ」を知っていますか。
1日、鹿児島市の磯海水浴場で「津波フラッグ」を使った海水浴客への避難の呼びかけを取材しました。
「せーの、やったー!!」
鹿児島市の磯海水浴場です。
30日発生したカムチャツカ半島付近を震源とする地震で出された県内の津波注意報は31日解除され、1日は小学校の遠泳大会が行われるなど多くの人の姿がありました。
海水浴客
「津波の日に来ようと思っていたが来られなかった。リベンジで来て、楽しめてよかった」
30日の津波注意報に磯海水浴場ではどのような対応が取られたのでしょうか。
監視員
「(津波注意報が発表された30日は)少なかった。10人くらいだった。海に入っている人はいなかったが退避するようにお願いした。スピーカーで放送も流した。」
30日、津波注意報は遊泳時間の午前10時より前に発表されたことから、スピーカーでの遊泳禁止を呼びかける放送や、監視員による声かけが行われました。
遊泳時間中に発表された場合、磯海水浴場では次のような対策を取っています。
監視員
「分かりやすく笛を吹きながら旗を振って、危険があることを察知してもらう」
監視員が手にしているこちらの大きな旗。
「津波フラッグ」は、波音や風で音が聞き取りにくい遊泳中の人や耳が聞こえにくい人たちに、津波警報や注意報などを知らせるサインとなるものです。
気象庁によりますと、津波フラッグは全国では284の市区町村、県内でも13の市町村で導入されていて、鹿児島市では市が管理する3つの海水浴場に2025年から設置されています。
轟木康陽記者
「浜辺にほど近いこちらの場所には津波フラッグの役割を知らせる張り紙がされています」
実際、30日、鹿児島県西之表市の能野海水浴場では津波フラッグが立てられていました。
しかし、1日、海水浴をしている人たちに取材してみると「津波フラッグを知らない」という声も聞かれました。
Q.津波フラッグを知っていますか?
海水浴客
「聞いたことない」
「知らなかったです」
「(津波フラッグを)知らないまま地震が来ると命が危ないので周りに知らせたい」
「テレビで(津波フラッグを)見ました。(今回の地震までは)知らなかった」
気象庁では命を守るために津波フラッグが立ったらすぐに海から離れ、高台などに避難するよう呼びかけています。
監視員
「(危険が)迫っているということを分かってもらえれば」