台風9号の今後の進路について、気象予報士・関口奈美さんとともにお伝えします。

台風9号は1日午後5時現在、伊豆諸島の東の海上にあって、1時間に15kmの速さで北に進んでいるものとみられます。

風速15メートル以上の強風域に、すでに伊豆諸島や関東の沿岸が入っています。
風が強いということで、波も高くなっていて、伊豆諸島、千葉県、それから茨城県も波浪の警報が発表されたため、高い波にも警戒が必要です。

――このあとの進路は?
関東の沿岸には1日夜遅くから2日朝にかけて一番近づきそうです。
距離的には、未明が一番関東には接近するものと予想されています。
2日の日中は離れていく見通しとなっています。

1日午後6時以降の雨や風の予想を見ていくと、台風本体の発達した雨雲が千葉など沿岸にかかる予想です。
これがかかってくると、1時間に30mm以上の激しい雨が降りそうで、同じようなタイミングで風も強まってくるため横殴りに降りそうです。

さらに2日にかけて時間を進めて見ていくと、雨風のピークは2日の明け方ごろにかけても続きそうで、2日午前6時はまだ沿岸に雨風が残っていそうです。

たださらに見ていくと、この台風の雨雲は2日の日中に抜けていく見通しで、天気が回復して晴れ間が広い範囲にのぞきそうです。しかし、さらに時間を進めて見ていくと、再び雨雲が予想されています。

沿岸中心の台風とは違って、2日午後の雨に関しては、沿岸だけでなく内陸も大気の状態が不安定で、急に雨雲が湧きそうなので注意が必要となります。

――改めて今回の台風9号の注意点は?
まず台風に関して注意点を見ていくと、コンパクトなため沿岸を中心に激しい雨、強風、高波に注意や警戒が必要といえそうです。

台風が過ぎ去っても油断ができず、台風通過後も今度は沿岸だけでなく関東の広い範囲で急な雷雨に注意が必要です。引き続き沿岸は高い波に警戒が必要で6メートルの予想となっています。

――6メートルはかなり高い?
大しけですからかなり高いです。
しかも台風絡みの高波というのは、すごく波が複雑で危ないんです。1000回に1回ぐらいは倍近い高波が押し寄せることもあるため、海には本当に近づかないでいただきたいです。

――房総の漁師は漁をやめるという話もあったが、海水浴は控えたほうがいい?
そうですね。2日は晴れて暑くなるため行きたくなるところですが、2日はやめておいたほうがいいと思います。

――海がだめなら山や川だったらいい?
そう思うところですが、天気は急変します。特に川などは、上流で降ると下流でそんなに降っていなくても急に水かさが増したりします。川遊び、山も危険となると、ではどこに行けばいいんだということになりますが、安全に過ごしていただけたらと思います。まずは最新情報をチェックし、急変した時にすぐに安全な場所に移動できる所がいいと思います。

――1日夜から朝にかけてということで、準備という面で注意する点は?
暗い時間帯に一番雨風がピークとなるため、寝る前に飛ばされやすいものはしまっておくなどしておいた方がいいと思います。

青井実キャスター:
もしかしたら停電が起きるかもしれないということで、スマートフォンの充電なども警戒していただきたいです。強風への備え、飛ばされやすいものを固定、もしくは屋内に移動させておく。そして防風への備え、カーテンを閉めておくとか、窓から離れておくとか、そういったことも必要になってきますね。