子供たちはいま、夏休みまっただ中ですが、夏休みの宿題、自由研究をどうしようと思っている人もいると思います。
今回はこちら、鹿児島市の「かごしま水族館」で自由研究のヒントを探ってみたいと思います。
イルカのジャンプと豪快な水しぶきに沸く歓声。
黒潮大水槽では悠々と泳ぐジンベエザメや群れをなす魚に子供たちがくぎ付けです。
子どもたち
「これマンタ!あればジンベエザメ」
「うわ、いっぱい魚!来てる。来てる」
そして今、人気上昇中なのが2025年2月に生まれたイルカの赤ちゃん「ユキ」。
お母さんイルカや飼育員に見守られてスクスクと成長しています。
かごしま水族館 展示第二課・土田洋之さん
「体も大きくなってきて、母親イルカだけでなく、ほかのイルカとのコミュニケーションも多くなった」
そんなかごしま水族館では「夏休みスペシャル」と銘打って、週末に2組限定で「バックヤードツアー」を企画しています。
この日、まず案内されたのは黒潮大水槽です。
子どもたちは水族館が生き物を大切に育てるための仕掛けを学びます。
バックヤードツアーの案内役・吉田明彦さん
「(水槽の)上の方にシャワーのように水が入っている所がある。あれは錦江湾の自然の海水です。自然の海水も常時入れてきれいに保っている」
案内役を務める飼育員歴約30年の吉田明彦さんに子供たちからはこんな質問がー
参加した子ども
「(水槽の)水温は?」
吉田さん
「水族館の水槽は、水温を自由に設定できる仕組みになっている。色々な生き物がそれぞれ住んでいる所の水温にしてあげることで飼育がしやすくなるし、健康的に飼育することができる」
このあと一行が向かったのは、普段立ち入れない「スタッフオンリー」の空間です。
迷路のような通路を経て水槽を上から眺めます。
魚の餌やりでさおの先からつり下がっているのはレタスです。
意外な餌に子どもたちも興味深々の様子です。
そして、たどり着いたのが黒潮大水槽のバックヤード。
吉田さん
「今、ジンベエザメが表層を泳いでいるので、見えると思います」
「近くで見ると、やはり正面で見るよりかなり大きく見えるし、直接見ると(体の色が)色鮮やかに見える」
参加した子ども
「知らないことや見たことのないところがあったので楽しかった」
親
「水槽のなかなか見ることのできない上からの景色を見ることができて、とても感動した。子供の楽しそうな様子を見られてよかった」
一方、こちらの子供たちの前に置かれたのは冷凍保存された8種類のサメです。
「サメを観察してみよう!」という自由研究の応援イベントです。
「きゃー、怖かったー」
このサメは県内各地の定置網にかかったもので、今回、特別に漁師から分けてもらったそうです。
子供たちは肌の感触や歯の違い、そして獲物の捕り方などを教わります。
かごしま水族館 展示第一課・中村政之さん
「ここの点々は「ロレンチーニ瓶」と言って、これで生き物が出す電気信号を感じ取り獲物を探す」
子どもたちはそれぞれのテーブルを回りサメの特徴を丁寧に描いていきます。
魚が大好きというこの親子は自由研究にめどがついたと嬉しそうでした。
参加者
「サメの違いが見られて楽しかった。歯がとがっているのと、とがっていないのがあったり目が大きかったり小さかったりした」
自由研究のテーマ探しにぴったりなかごしま水族館の夏。
魚拓づくりや星砂探しに夜の水族館めぐりなど、これ以外にもいろんなイベントがあり、水族館ではホームページなどで参加を呼びかけています。
かごしま水族館 展示第一課・吉田明彦さん
「夜になると魚たちもゆっくり休むような姿を見せるので、そういったところも見てもらい、海の生き物をゆっくりと観察してほしい」