人気ラーメン店の再出発です。長野県須坂市の複合施設「パルム」の閉鎖に伴い2024年9月、惜しまれながらこの場所での営業を終えた「ホームラン亭」。7月15日、市内の別の場所で再オープンしました。多くの客が訪れ感謝の一杯を振る舞いました。

熱々のラーメン。

客:
「おいしい」

多くの客でにぎわう店。須坂市の「ホームラン亭」です。店主の鈴木孝太郎さんは、この日を特別な思いで迎えました。

2024年9月にいったん、店を閉じましたが、移転して再出発を果たしたのです。

ホームラン亭 店主・鈴木孝太郎さん:
「早く始めてって声が多かったので何が何でもやろうと思ってました」

客:
「変わりなく、おいしいです。待ってました」
「お帰りって感じですね、待ちに待ったので」

「ホームラン亭」は1948(昭和23)年、鈴木さんの祖父が須坂市で開業。1997年、2代目の母・いま子さんの時代に、複合施設・「須坂ショッピングセンターパルム」に移転しました。

創業から70年以上、地元住民などから親しまれてきました。

市内から:
「昔ながらの味で、全然変わらずおいしい。一度食べたら忘れられない味」

3代目店主の鈴木さん。コロナ禍などで昔に比べれば客足は減りましたが、創業以来、豚骨と鶏ガラを継ぎ足して味を守ってきました。

ホームラン亭 店主・鈴木孝太郎さん:
「『1日500人は来るよ』と言われてきたので、全盛期から比べればだいぶ静かになっていたが、今と比べればだいぶ良かった」

しかし、テナント撤退による客足の減少や、消防設備の不備などが重なり、2024年9月、パルムが閉鎖に。「ホームラン亭」もここでの営業を終えることになりました。

ホームラン亭 店主・鈴木孝太郎さん:
「コロナでだいぶ減って、今年(2024年)結構持ち直してきたので、頑張ろうかなと思ったときにまた。やっぱり須坂市内で、今と変わらないこの辺りで、何とかやれればなと」

客:
「非常に寂しいです。ホームラン亭さんは移転するなりして、どこかでまたやってほしい」

パルムでの営業終了から約10カ月。7月15日午前8時から仕込みをする鈴木さんの姿がありました。

ホームラン亭 店主・鈴木孝太郎さん:
「休んでいる間は『早くやりたいな』っていう気持ちがあって、やっていると楽しいんで」

再出発を決め、須坂市臥竜に移転したのです。7月15日、再オープンの日を迎えました。

自慢のスープは再開まで時間がかかったことから一から作り直しました。

ホームラン亭 店主・鈴木孝太郎さん:
「最初は(スープが)濃くなっちゃうんですけど、調整して。きょうは大丈夫、ばっちりです」

従業員:
「緊張しちゃうよね。お客さんがいっぱい来てくれればいい」

開店30分前には―。

(リポート)
「10カ月ぶりの再出発となるきょう、朝から多くのお客さんが列を作っています」

一番に並んだ客:
「(並んだのは)8時ごろ。待ち望んでいたので、やっと。ワンタンメンを食べます」

須坂市から:
「(パルムの閉店で)僕の生き甲斐が消えたと思った。前と同じチャーシューメン大盛りで」

午前11時開店―。

店主おすすめのチャーシューメン。豚骨と鶏ガラをベースにした濃厚な味です。

忘れられなかった「あの味」。

常連客:
「めちゃくちゃおいしい。変わらない味だなと」

常連の親子は―。

市内から:
「いつまでも食べさせてもらえればと」
「明日から「頑張れるって感じ」

ホームラン亭 店主・鈴木孝太郎さん:
「感謝が一番。お客さまとラーメンを残してくれた親とじいちゃんに。誰でも気軽にさっと来て、さっと帰れるラーメン店にしたい。なるべく長く、体が動く限りは続けたい」

再出発したラーメン店「ホームラン亭」。これまでと変わらず人々の胃袋を満たします。

長野放送
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