自民党内からも「石破総理の退陣」を望む声が次々とあがる中、野党は今後どのような動きを見せていくのでしょうか。

野党各党を取材している関西テレビ・東京駐在の鈴木祐輔記者が解説します。

■立憲・野田代表は政権構想について「まだ気が早い」

【鈴木祐輔記者】
野党第一党の立憲民主党の政権交代への動きはなかなか加速していないのが実情です。

立憲は去年の衆院選を「ホップ」、今回の参院選を「ステップ」、次の衆院選の「ジャンプ」で政権交代という、”三段跳び作戦”を取っていましたが、今回立憲の議席は全く増えず、ステップでつまずいた形です。

ある中堅議員は「野田さんはいいけど、執行部は入れ替えないとだめだ」と話していて、立憲の野党を束ねる力が高まっているとは言えません。

野田代表はきのう=23日、政権構想について「まだ気が早い」と繰り返し、個別の政策で野党の連携を強めることを狙います。

■国民民主は「自公政権とも立憲とも距離を詰めず」

一方、議席を大幅に増やした国民民主党は、自公政権とも立憲とも距離を詰める気配がありません。

玉木代表は仮に石破総理が退陣した場合の首班指名(総理大臣の指名選挙)について、「先のことは分からないが、基本的には衆参ともに玉木雄一郎と書く」と述べ、従来の姿勢のままです。

■維新は「自公との連立」・「野党連携」ともに否定的

そして比例票を大きく減らした日本維新の会の吉村代表は自公との連立入りは「現時点で考えていない」と注釈付きで否定し、野党との連携も共産党を例に出し、「憲法的な価値観が全く違う」とこちらも否定的です。

躍進した国民民主と党内のゴタゴタが続く維新を前に、立憲も思い切った交渉に入りにくいようです。

■「内閣不信任案」は?政権交代の可能性高まり「まだやめておいた方が…」

野党各党に、来月の臨時国会での内閣不信任案の提出はあるのでしょうか?

【東京駐在 鈴木祐輔記者】「いろいろと立憲民主党内などを取材してみますと、やはり内閣不信任案が可決をする可能性が非常に高いということで、政権交代が先ほど言った、『ジャンプ』の時期より、もっと早まる可能性がありますので、そうなったときに『政権の枠組みをどうするか』、それから『政策はどうするのか』、こういったことを事前に詰めておかないと、ということで、不信任案の提出自体は、『まだやめておいた方がいいんじゃないのか』と。そういった空気感があちこちの議員から聞かれました」

関西テレビ
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