今回の参院選で大躍進した「参政党」。愛知では初議席、岐阜・三重でも20万票を超える得票を得ました。なぜ多くの支持を得たのか、その選挙戦を追いました。

■愛知選挙区で初議席 岐阜と三重でも…
参政党は、愛知選挙区で初めて議席を獲得しました。

参政・杉本純子さん(20日夜):
「苦しい中、皆さんが抱えている問題や悩み、そういったものから『日本人ファースト』を掲げる参政党がたくさんのご支持を得たと実感できました」
その得票数は自民候補を上回り、2着の立憲候補に肉薄する53万もの支持を得て、公明党は愛知で議席を失いました。
参政・神谷宗幣代表(7月18日):
「みんなが愛せる自信を持てる国、そういう日本にしましょうよ」

参政党を支持する人:
「『日本人ファースト』という言葉が好き」
参政党を支持する別の人:
「税金が日本人のために優先的に使われていないんじゃないか」
参政党は、東海3県すべてに候補者を擁立し、旋風を巻き起こしました。岐阜でも敗れはしたものの、参政党候補が21万5000票の得票。

参政・瀬尾英志さん:
「これだけの県民の方にご支持いただいたことを重く受け止め、ここからまた参政党躍進してまいります」
そして、三重でも20万票を超える支持を得ました。

参政・難波聖子さん:
「この三重選挙区でも参政党の名前が広まったと思いますので、私もまだまだ活動を続けます」
■なぜ参政党は躍進できたのか
自民や公明の候補が追い込まれるなど、選挙戦の台風の目となった参政党。なぜ、これほどまで躍進できたのか。愛知選挙区で密着すると、その背景が見えてきました。
参政党の新人・杉本純子さん(47)。選挙戦中盤の7月11日、街頭演説に集まる人はまばらでした。

それなのに多くの支持を得たワケは…。
(リポート)
「杉本候補の街頭演説会場です。自身のXを使ってライブ配信を行っています。200人以上の有権者が視聴しています」

参政党は、多くの候補が街頭演説の様子をSNSでライブ配信しています。
参政党といえば、強い語気で呼びかける神谷代表のショート動画。それが、いわゆる「切り抜き動画」として、賛否のコメントとともに拡散。

演説を聞きに来た人:
「(きっかけは)TikTokとかですね。流れてくるので」
演説を聞きに来た別の人:
「ショート動画で見て。今回は初めて演説を聞きに来ました」
実際、各政党のYouTubeの登録者数の増加数を見てみると、6月14日の起点から参政党は13万人も増加。AIを活用した政策作りなどをしている「チームみらい」など、ほかの政党を大きく引き離しています。

参政・神谷宗幣代表(7月18日):
「SNSはわれわれの一番の武器で、きっかけ作りにはSNSが大事でした。最後は人と人なので、ちゃんと話し合いをしたりとかワークショップをやったりとか演説を聞いてもらったりとか、そこまでちゃんとつながらないと、組織づくりや支援者づくりはできないと考えています」
“地上の選挙戦”では見えないSNSの世界で、“空中戦”を繰り広げたように見える参政党。
ですが、杉本さんの選挙戦・最終日、名古屋の街頭には神谷代表がいるわけでもないのに、数百人が集結。人と人が直接つながる地上戦でも、これほどまでの盛り上がりを見せる結果となりました。

「1、2、参政党~!からの〜もっと!もっと!すぎもっと~!」
(東海テレビ)