参議院選挙が3日に公示され、愛媛選挙区では立候補した5人による選挙戦がスタートしました。それぞれの候補の思いが込められた第一声では、何を重点的に訴えたのかAIのツールで分析し「見える化」しました。ツールでは強調の度合いの強くなるごとにワードが大きく表示されます。

無所属で現職の永江孝子候補の第一声で目立ったのは「物価高」「25円」。国会で廃案となった「ガソリンの暫定税率1リットル25円の廃止」が物価高対策につながるはずだったと与党の対応を批判しました。

永江孝子候補(無・現):
「今まで長期安定政権だからとあぐらをかいて、ほったらかしにしていたような問題が浮かび上がって見えてきた。ガソリンが『25円』リッター安くなれば経費削減ですよ。賃上げ、期待にも応えることができる。それが安くなれば物価高もこれは収まってくる。そのスタートになるかもしれない」

永江候補は野党系無所属のスタンスを貫き、どの党からも推薦を受けず立候補。松山市の大街道で行われた出陣式には、無所属ながらも立憲民主党の白石洋一衆議院議員、共産党県委員会の林紀子委員長も応援に駆け付け、野党の垣根を超えて自公政権への対決姿勢を鮮明にしました。

自民党で新人の上野由佳候補は、「170日」のほか「物価高」「豪雨災害」などが目立ちます。「170日」は上野さんが自民党県連の公募で選ばれてから、これまでの期間です。この間に愛媛の各地で様々な悩みの声を聞いてきたと話し、政権与党として「物価高対策」「災害対策」を進めていくと訴えました。

上野由佳候補(自・新):
「物価高対策、私も6年かけて全身全霊で取り組んでまいります。豪雨災害、津波対策。こうした災害対策にもしっかりと力を入れ、防災費を増額をしていく。そして避難道の整備、インフラを整備していく。ここにも私は使命感を持って取り組みます」

上野候補の出陣式も松山市の大街道で行われ、県選出の国会議員や自治体のトップらも応援に駆け付けました。党の地域支部や業界団体のほか、連立を組む公明党など組織の力を上げて、前回失った議席の奪還に挑みます。

参政党で新人の原田慎太郎候補は「党」や「本人の名前」が目立ちます。原田候補は政治の立て直しへ既存政党からの脱却を強くアピール。税金と社会保険料の負担割合を示す「国民負担率」の軽減を重点的に訴えます。

原田慎太郎候補(参・新):
「いま私たちが負担をしている税金と社会保険料。これが約46%と言われております。その重い税や社会保険料に私達は苦しんでます。その負担を35%を上限にして、残りの3分の2は国民のみなさまの手元に残したいんです」

原田候補は小中学校時代を過ごした道後で第一声をあげました。都議選で3議席を獲得した勢いを追い風に、保守系の新興政党として自民党に代わる受け皿を狙います。

NHK党で新人の斉藤博樹候補は、見たい人だけが受信料を支払ってNHKを視聴するスクランブル放送の導入のほか、積極財政を進めてガソリン暫定税率を撤廃する経済政策などを訴えています。

斉藤博樹候補(諸・新):
「減税対策であるとか積極財政を重視して、まず国民の所得・財産をしっかり守る、確保するという方向で政治は動いていかなければ」

チームみらいで新人の川端佑典候補は県内で選挙活動を行っていません。川端候補は「テクノロジーを活用して、愛媛の課題解決や県民の声を政治に反映する仕組みづくりを目指したい」と訴えています。

今回の選挙戦の主な争点は、消費税の減税の是非など長引く物価高への対策、少子化対策などとみられます。

愛媛選挙区は反自民を鮮明にし再選を目指す現職の永江さんに対し、議席の奪還を目指す自民党の上野さん、新興の参政党・原田さん、諸派の斉藤さん、川端さんの新人4人が挑む構図です。

気になるのが投票率。3年前の前回は48.81%と過去最低になりました。投票日の20日は夏休みに入った3連休の中日で、投票率への影響が懸念されます。愛媛県選挙管理委員会は、仕事や旅行などの予定がある場合は、期日前投票などを活用してほしいとしています。

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