スーパーの米平均価格が4000円を切り、5週連続で値下がりをする一方で、新米が特定外来生物の被害を受けています。
1日、石破首相は2025年産米の生産について「令和7年産(2025年産米)から増産を進めてまいります」と強調しました。
6月30日に発表された全国のスーパーの米平均価格は、5kg当たり税込み3801円と5週連続の値下がり。
その一方で、気になる銘柄米は4341円と前の週よりも値上がりし、そこまで下がっていないというのが現状です。
米の価格を左右する秋の新米。
その収穫量に影響を及ぼしかねない“ある被害”が起きていました。
2日に「イット!」が取材したのは、静岡・浜松市で米を作る農家。
6月に田植えをした稲を見ると…。
静岡で農家を営む河合実さん:
ここが通り道で、真ん中ら辺が大きく穴があいている。あそこ一帯が食害された。田植え直後は苗がやわらかくて食べやすい。それでヌートリアが入って食害をする。
稲を食い荒らす、特定外来生物のヌートリア。
50~60cmほどの茶色い大きな体に長い尻尾が特徴で、南米原産の大型のネズミの仲間です。
日本には戦時中、軍服用の毛皮を採取するため持ち込まれ、その後、野生化し数が増加。
静岡県でもヌートリアによる農作物の被害が拡大し、浜松市での捕獲数は5年で10倍と年々増加しているのです。
静岡で農家を営む河合実さん:
去年より倍増えてますよね。ここ結構(ヌートリアの)被害が多くて、(地区全体で)収穫時2割前後の減収は見込まれます。
浜松市内の別の米農家では、農家自ら捕獲用のわなを仕掛けていました。
ファームカモ・加茂侑美さん:
わなは仕掛けたら毎日確認しなきゃいけないので、余分な仕事が増えている感じです。
農家を悩ませる、ヌートリアによる稲の食い荒らし。
私たちの食卓にも影響が出るかもしれません。