7年ぶりに噴火した新燃岳。
専門家は、「今回の噴火は小規模な水蒸気噴火」だと分析し、今後の火山活動を注視しています。

話を聞いたのは、九州大学地震火山観測研究センターの松島健教授です。

(九州大学地震火山観測研究センター・松島健教授)
「規模としては小規模な水蒸気噴火と考えておりますので、2011年、2018年に起こったマグマ水蒸気爆発とか、マグマ噴火には至っていない状況」

こちらは高原町役場に設置しているUMKの情報カメラの映像です。
22日午後3時半ごろから新燃岳から高原町の方向に噴煙が迫ってきている様子が確認できます。

22日の噴火について、気象庁は「午後4時37分ごろに観測した」としていますが、松島教授は観測データからそれより早く噴火が始まっていたと見ています。

(松島教授)
「カメラで撮影されたのが15時13分とか21分に起こっている(火山性)微動に伴って、噴出した火山灰じゃないかなと思います」

気象庁は午後5時55分に連続噴火が停止したとみられると発表。
その後、新燃岳の噴火は観測されていません。

今後の火山活動については…。

(松島教授)
「火山がこのあとどうなっていくかは予測が難しいところでして、例えば2011年・2018年の噴火の時も、半年前から兆候が見られていたわけですので、その前兆と言えるのか今回単発的な水蒸気噴火で終わってしまうのかは今後のいろんなデータを見て判断するしかないと思う」

また、鹿児島大学の井村隆介准教授は、今回の噴火を機に防災の意識を高めてほしいと呼びかけています。

(井村隆介准教授)
「気象台からの情報を待たずにゴーっという大きな音と空振。連続的なガタガタという空振が起こった時には、2011年と同じような激しい噴火になっていますので、頑丈な建物のガラスがないところに避難をることが必要になってくるかもしれないと理解しておいていただきたい」

テレビ宮崎
テレビ宮崎

宮崎の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。